ー大広間(悠の家)ー

「どうした？亮、あやの、突然？」

悠は突然の来客に疑問する。

「解ってるだろ？」

亮は悠を真っ正面から見る

「解らないから聞いてるのだが？」

「なら、率直に聞く最近みさおをに対する態度は何だ？」

「…別に変わら…」

ドン！

「嘘をつくな！お前らしく無いんだよ！」

亮は机を叩き 少し声を強める。

「…」

「…ゆう君みさちゃんが何かしたのかな…？」

あやのが重い空気の中に口を開くが…

「ふぅ…二人とも何を言ってるのか解らない、俺はいつも…！！」

グィィ！

「いい加減にしろ！悠！はっきり言って今のお前は好きに馴れないぞ！」

亮は悠の胸ぐらを掴む

「亮くん！落ち着いて！」
あやのが止めようとするが…

「…はぁ、みさおの為だよ…」

悠はボソリと呟く

「何？」

「いや…ただ面倒なんだよ色々と…」

「それが本音か？…悠」

「悪いか？」

次の瞬間…

「亮くん？！」

ﾊﾞｷｨ ｽﾀﾞﾝ…

「…ッ痛」

悠は亮に殴られ床に転がる…

「…お前がそんな奴だったとは…見損なったよ…悠…帰ろうあやの…」

「……うん」

亮は拳を震わして、あやのは悲しそうな顔で大広間から出ていく…

「…痛いな…」

悠は右頬を撫でながら呟くと…

「わぉん…」

ペロペロ

「…ありがと…バロン」

バロンが俺の事を心配してか頬を舐めてくれる。

「散歩行こうか…よっと…」

俺は立ち上がりバロンと外に行く


ー公園ー

気が付くとすっかり辺りは薄暗くになっていた…

「ふぅ…結構歩いたな…バロン休憩な」

「わぉん！」

俺はバロンを繋ぎベンチに腰掛ける…

「…はぁ…何でこうなるかな…」

ため息をついていると

「隣いいかな？」

「え？あ、はいどうぞ…」
「ありがと」

茶髪の年上？の青年がベンチに腰をおろす。

「…」

「何か悩み事？」

「…まぁそんな所です。」

「へぇ～聞いてあげようか？話せば少しは楽になるかもよ？」

やけに馴れ馴れしく話かけてくるが

「つまらない事何ですけどね…友達の事を気遣ってやった事が何故か裏目に出てそれ所か今さっき友達に見損なった！って言われたんですよ…」

話終えチラリと横を見ると

「ええ～と？つまり…？」

茶髪は話を理解出来ていない…

「…(をいをい…)詳しく言いますとね友達が最近俺と良く遊んでたんですよ。」

「ふんふん」

「けど、そいつは部活が有るのにサボって遊んでたらしく、同じ部活の奴が俺にタイムが落ちてきたし、俺と居ると悪い噂が立つから誘うのを辞めてくれって言って来たので」

「ほーほー」

「…それで、俺は友達を誘うのを止めたんですけど…今日別の友達に俺らしくない…とか見損なった…とか言われたんすよ…」

「へー」

「…アンタちゃんと話聞いてますか？」

俺は気の無い返事にカチンっと来る。

「つまりさ明日その友達に好きって言えばいんじゃないの？」

「はあ？？」

「だから～別に嫌いになった訳じゃ無いんだから、部活のある日は頑張って！って応援して休みの日は今まで道理遊べば良いんじゃない？そしたらもう一人の友達もきっとまた君の事好きって言ってくれると思うよ？」

茶髪の人は笑顔を向ける

「…俺と居ると悪い噂たつって言われます。」

「う～ん…別に良いんじゃ無いかな？それが嫌ならきっとその友達も君の事好きにならないと思うし。君の話を聞いて居ると君は友達多いみたいだし」

「…はは、面白い考え方しますね……ありがとうございました、話したら楽になったし…じゃ俺は行きますね…」

バロンのリードをほどいて帰ろうとすると

「ねぇせっかくだし名前教えてくれないかな？」

「俺は悠って言います」

「そうか、俺は##NAME3##じゃね～悠」


##NAME3##は手を振って見送ってくれた…