ー教室ー

「あらら誰もいないや…」

悠が教室に戻るとすでに誰も居なくガラーンっとしている。

「さて、帰りますか」

自分の鞄を取ろうとしていると

「悠帰るのか？」
教室のドアの前で亮が立っている

「お、よっす亮。帰ろぜ～」

「わかった」

亮と悠は教室を後にする

～約5分後～

「誰も居ない…」

私が教室に着くと既に誰も居なくなっている

「…まだ近くに居るかもしれない」

私は少し急ぎ足で走っていく

・・・
・・
・

ー歩道ー

「じゃあな悠」

亮は軽く手を上げる

「おう、また明日」

悠も同じ様に手を上げて別れ帰路に向かおうとしていると

「悠先輩！」

「ん？」

悠は呼ばれた方向に向く

「悠先輩待って下さい…」

私は道路の向こうに居る悠先輩を見つけて走っていくと

ビーーー！！

「えっ…」

私は…気が付いて居なかった此方に車が向かって来ているのを…

「みなみ！」

名前を呼ばれたのを最後に私は…


ー？？？ー

「(…なんだろう)」

とても温かい…

「(…どうしてだろう)」

とても落ち着き

「(…どこだろう)」

とても安らいでしまう…

「(私は…死んでしまって天国に居るのかな…)」

そっと目を開けると
私は何かにしがみついて居る…

「…？」

「気が付いたか？」

優しい声が聞こえ頭を上げると

「悠…先輩…？」
悠先輩の顔が近くに有る…

「…これは夢？」

私は手を伸ばして悠先輩の顔にペタっと触れてみる…

「触れる…」

「悪いな本物だ、所でこのサービスはいつまで続くんだ」

「えっ…」

私は意識がはっきりしてきて今の自分の状況を見ると…

「////！？」

そう、私は悠先輩の首に腕を回してコアラの様にしがみついて居るのだ
「す、すみません///！」
慌てて手を外すと

「きゃっ！」

バランスを崩して後ろに倒れそうになってしまうと

パシッ！

ギュ！

「はは、落ち着けって」

悠先輩は腕を引いてくれて私は再び胸に顔を埋めてしまう。