―図書室―

屋上で頼まれた後俺は図書室に足を運んでいた。


「えっーーっと確かこの辺に・・・おっ!あったあった・・」

俺は一冊の本を抜き取り
その場に座り込み本を開く。

「ふむ・・・中々難しいな・・・」

手にした本は世界の洋菓子名鑑

「しかし役に立つもんだな・・・」

図書室でサボった時
暇つぶしににここにある本の大半は読破していたためすぐに必要な本は見つかったのだ。

「オペラか・・・」

オペラとは
チョコレートケーキでオペラが初めて世に登場したのは１９５４年。
パリの老舗「ダロワイヨ」のオーナー、ガヴィヨンが創作したものだ。

もともとはガヴィヨンの親戚であるポール。ヒュガが買い取った名店「クリシー」で１９２０年に作られたクリシーというお菓子がもとになっているとか。

何層にもなっていていかにもオペラ座の夜会にふさわしいゴージャスなケーキで、「ダロワイヨ」の看板商品と言うよりも、パリを代表するお菓子の一つだ。


「よし、とりあえずメールしとくか・・」

件名:多分作れる
本文:何とか大丈夫だと思う。ただ時間が掛かるけどいいか?

「送信と」

・・・
・・
・

上手に焼けました～♪

「おっ来た来た」

名前:あやの
件名:ありがとう
本文:本当にありがとうね
じゃあ今日学校終わったらおじゃまするね。

「OKっと」

俺は少しうきうきしながら放課後になるのを待っていた。

―放課後(校門前)―

「お待たせゆう君」

「よっす、んじゃ行くか」

校門で落ち合い
俺達は家に向って行った。

―悠の家―

「ここだ、確か来るの初めてだったよな?」

「うん、柊ちゃんに聞いてはいたけど本当に大きなお家だね」

「ただ古いだけだ、まっあがってくれ」

俺は玄関を開けて家に入る

「おじゃまします。」

あやのはきちんと挨拶をして中に入ってくる。