ｰ集合墓地:あやかし屋ｰ

二口女「しかし、ひとつ聞いていいかね?」

福太郎「なんかな?」

二口女「いや、バイトならクロのほうが来ると思ってたよ」

福太郎「うん、俺もそうなるかなーっておもてたわ」

絡新婦「じゃあ、なんで?」

福太郎「アレでお仙はアクティブやからね。挑戦したいいうんやったらやらせてあげたいなって。」

絡新婦「なるほど……。お前なりにいろいろと考えていたんだな」

福太郎「んっ」

二口女「で、本音は?」

福太郎「ここやったら多少ミスしても平気かなって」

絡新婦「台無しだ!」

福太郎「あはは」

二口女「まぁ、気持ちはわかるよ。ここは普通の店じゃないしね。」

骨女『福太郎さん』

福太郎「んっ、どう?」

骨女『多少危ういところはありますがオッケーです』

お仙『やっター』

福太郎「おめでとう」

絡新婦「大丈夫なのか?」

骨女『ええ、多少ボケをかます傾向がありますがダイジョウブデス』

絡新婦「なんで最後片言になった…」

骨女『それじやあ、とりあえず今日か出てみますか?』

お仙『任せろイ!』

二口女「本当にやる気がすごいね」

福太郎「やる気は、ね。ほな、俺は帰るわ」

骨女『はい、仕事が終わったらお返ししますので』

福太郎「はいはい」

お仙『じゃまたナー!』



ｰ福太郎の部屋ｰ

福太郎「……ってことになりました」

クロ「本当に大丈夫かよ」

福太郎「大丈夫やって」

メリー「心配なら見に行って来れば?」

クロ「イヤだ」

すっきー『即答っすね』

クロ「見に行ったらぜっていに調子に乗る」

メリー「それは何かわかるかも」

福太郎「あはは」

クロ「はぁ、問題起こさなきゃいいけどなぁ」

メリー「ねぇねぇ、ご主人様」

福太郎「ん?」

メリー「私にもできることってないかな」

福太郎「箪笥の隙間とかに転げた小銭を拾ってくるとか?」

すっきー『超限定的なことっすね。』

メリー「なんか地味」

福太郎「電話かけて背後から襲撃?」

メリー「それはもういいの!」

クロ「本業だろ。一応」

メリー「本業じゃないもん!」

福太郎「それいうたら、すっきーの本業は覗きやで?」

すっきー『誤解を生む言い方っすね。』

福太郎「気のせい」

クロ「でも、間違ってないんだよな」

すっきー『覗きじゃないっすよ。警護っす。監視カメラ的な』

福太郎「盗撮やったか!」

すっきー『違うッス!!』