第拾夜『福太郎の不思議な日常』

ー集合墓地:あやかし屋ー

福太郎「トリオア」

悠「ハピロー」

骨女『……アロハー?』

福太郎「ハッピーハロウィン」

悠「トリックオアトリート」

骨女『ああ、そういうアレでしたか。どこか異国のあいさつかと対抗してみましたのに』

二口女「それにしても、最近はそういう略し方するのかい?」

福太郎「せんと思うよ」

悠「おれだったらぶん殴ってる」

絡新婦「むちゃくちゃか!」

悠「福太郎さん、いわれてますよ。」

福太郎「悠さんのことでっせ」

絡新婦「二人ともだ!」

悠「いえーい」
パン!
パン!
福太郎「いえーい」

骨女『仲良しですね』

悠「まぁな」

福太郎「んっ」

絡新婦「類ともだろう」

悠「ところで、ハロウィンイベントしてる?」

骨女『してますよ。かぼちゃの煮つけとか』

福太郎「かぼちゃに煮つけ、か」

悠「おいしいけどな」

骨女『でしょう』

二口女「というか、我々、妖怪が西洋の百鬼夜行をするのはどうなんじゃ?」

悠「百鬼夜行じゃないんだけどな」

「「『え?』」」

悠「え?」

福太郎「……おーい、首姉妹さーん」

ろくろっ首「はい?」

抜け首「なんや?」

福太郎「ハロウィンってなんかわかる?」

抜け首「子供がお化けの仮装して家々にお菓子もらいに行く行事やろ」

福太郎「こっちはしっとったみたいやね。」

悠「人から妖怪に変異した妖怪は知ってるみたいだな」

二口女「……」

福太郎「二口さんも変異型やったような……」

二口女「ハイカラなことにはうとくてね」

ろくろっ首「でも~二口ちゃん、ゲームとか好きだよね。」

二口女「まぁね」

悠「ゴッドイーターとかしてる?」

二口女「リザレクションが今、難易度5だよ」

福太郎「がっつり現代妖怪ですやん」

悠「ハロウィン知ってるだろ」

二口女「いや、それは知らなかった」

悠「ちなみにおれは難易度11だ」

二口女「なん……だと」

福太郎「悠は桁が違うで」

悠「今、ストーリー休憩して装備強化とSSS+埋めしてる」

二口女「こんなバケモンがおったとは……」

絡新婦「化け物が!」

悠「すっげーディスられてる?」

福太郎「ツンデレツンデレ」

悠「ああ」

絡新婦「ちげーよ!!」

福太郎「とりあえず、かぼちゃの煮つけ」

ろくろっ首「はーい」

悠「妖怪だらけのハロウィン」
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