ｰ集合墓地:あやかし屋ｰ

悠「手が四本あったらいいのに」

福太郎「ふむ……。なんで?」

悠「ゲームの効率アップ」

福太郎「ああ、阿修羅マンとかに憧れてとかやなくてか」

悠「憧れるのはジェロニモ」

福太郎「確か超人ちゃうんよな」

悠「そうそう」

絡新婦「アンタらってさぁ……暇なの?」

悠「超ハード」

福太郎「最近は暇かな」

二口女「あはは、正直な人だねい」

絡新婦「片方はうそつきだけどな」

悠「おれか?」

絡新婦「お前しか該当しないだろ」

福太郎「悠といえば……」

悠「嘘もつくし逃げも隠れもするが約束は守る。それがおれ!」

福太郎「ヒーロー風に言うと?」

悠「嘘もつくし逃げも隠れもするが約束は守る男……スパイダーマッ!」

絡新婦「お前が蜘蛛を語るな!!」

悠「スパイダーマッ!はダメらしい」

福太郎「やっぱり蜘蛛界のヒーローなんやね」

絡新婦「いや、そういうわけではないけど」

悠「日本だとスパイダーマンは蜘蛛男……つまりライダーキックの餌食」

絡新婦「怪人はそりゃ退治されるだろ」

福太郎「あら、シビア」

二口女「ジョロはどこが怒りポイントか分からんね。」

絡新婦「コイツの存在」

悠「シアーハートアタックに弱点はない」

絡新婦「あん?」

二口女「なんじゃいまの?」

福太郎「発作みたいなもんなんで気にせんでええよ」

悠「ジョーはなんでおれを敵視してる?」

絡新婦「その呼び方やめい!」

悠「ジョーってカッコいいのに……」

福太郎「明日のジョー?」

悠「Exactly」

絡新婦「そう呼ばれて嬉しい女子が居ると思うか?」

悠「女子ボクサー」

福太郎「知り合いに?」

悠「いや、居ないな。ボクサーなら居る気けど」

絡新婦「前例がないじゃない!」

悠「無いから試してみた」

絡新婦「嘘つけ!」

悠「バレたか」

絡新婦「バレないわけがない!」

福太郎「そもそもボクサーちゃうしね」

二口女「タダの給仕さね」

絡新婦「うるさいぞ。ただ飯食い」

二口女「わたしゃ用心棒だ」

福太郎「ちなみに必要なん?」

二口女「まぁ、よっぽどでないとマナーの悪い客はこんがね」

絡新婦「そこにいるだろ!」

悠「……?」

絡新婦「お前だよ!」

悠「はっはっは、ご冗談を」

絡新婦「そういうところにイライラする!!」

福太郎「今日も平和やね」

二口女「だねぇ」