第拾夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

りんね「こんにちは」

福太郎「あら、センセ。どないしたんです?」

りんね「ちょうどお休みでね。お邪魔していい?」

福太郎「どうぞ」

りんね「お邪魔しま……」
こけっ…

福太郎「あ…」

ずでんっ!ぐちゃっ!

クロ「おい、今なんか変な音……あーぁ」

お仙『どしタ?おー、スプラッタ』

福太郎「久々に見たな」

クロ「見たくねぇけどな」

お仙『首拾っタ』

りんね(首)「転んじゃった、テヘ♪」
ボタボタッ

福太郎「はいはい、ちょっと風呂場に持っていっといて、俺は身体もってくからクロは雑巾で床拭いて」

クロ「しばらく鉄臭いなぁ……これ。」


~りんね再生中~


りんね「ふー、お騒がせしました」

クロ「ホントだよ!ああ、鉄臭い!」

福太郎「鼻が効くんも時には考えもんやな」

クロ「いや、普通に鉄臭いだろ」

福太郎「もう今は鼻が馬鹿になっとる」

お仙『私はやたら喉が渇いてル』

クロ「それオマエ、明らかにキョンシーとして血を欲してないか?」

お仙『だだだだだいじょーぶぶブ』

クロ「冗談でやってるんだろうけど、冗談に思えないからやめろ」

お仙『はイ』

福太郎「はい、トマトジュース無塩」

お仙『いただきまス』

りんね「ふぅ、それにしても久しぶりにやっちゃったわ」

福太郎「久しぶりでしたん?」

りんね「……ごめんなさい、本当はよく転んでます」

福太郎「いや、別に謝らんでええんですよ」

クロ「むしろ、他の人らが大迷惑こうむってないか?」

りんね「大丈夫よ」

クロ「なんなんだ、その自信……」

福太郎「しかし、さむぅなってきましたね。」

りんね「ホントよね。私、コタツ出しちゃった。」

クロ「平気なのかよ」

りんね「なにが?」

クロ「焼けたりしないのかってこと」

りんね「コタツでは焼けたりしないわよ」

福太郎「コタツ「では」?」

りんね「一回テーブルにキャンドルを置いてあって何やかんやで焼けかけたことはあるわ」

クロ「何やかんやってなんだ」

りんね「うふふ、なんやかんや♪」

お仙『エロイ!』

クロ「ウザい!」

福太郎「火事だけは堪忍してくださいね」

りんね「大丈夫。本当に火だけは注意してるから火だけは」

クロ「いや、他のことにも注意しろ」

お仙『凄惨な事件が起こったばかりだしナ』

福太郎「とりあえず、寒いけど窓全開で換気扇は回しっぱなしやな」
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