第拾夜『福太郎の不思議な日常』

ー集合墓地:あやかし屋ー

悠「はふはふ」

福太郎「はふはふ」

恋「はふはふ」

骨女『お味はどうです?』

悠「女の子がこねくり回して丸めた白玉美味しいです」

抜け首「そのいいかた、やめんかい!」

悠「他にどういえ……と?」

恋「普通に白玉が美味いといえんのか」

悠「女の子がこねくり回したってのが大事」

福太郎「こねくり回す」

抜け首「これはセクハラやろ?」

ろくろっ首「セクハラなんやろか?」

悠「最近の子はなんでもセクハラセクハラいうんだから」

福太郎「痴漢冤罪とかな」

恋「じやあ、今のはセクハラではないと?」

悠「至って普通の感想です。セクハラはセクハラでちゃんとします」

福太郎「ちゃんとするらしいよ」

恋「せんでいい!」

悠「じゃあ、どうしろと?」

恋「だまって食っておれ!」

悠「もぐもぐもぐもぐ……」

福太郎「……多分、ホンマにもくもくと食べ続けるで」

恋「めんどくさい…」

骨女『甘いものだけでなくしょっぱいものもいかがです?』

悠「じゃあ、おでん」

福太郎「甘味としょっぱさの二段構え」

ろくろっ首「でも、その組み合わせは正直無いわぁ」

抜け首「え?」

ろくろっ首「え?」

悠「おれも言ってみたもののないと思う」

抜け首「え?」

悠「え?」

福太郎「抜け首ちゃんはありみたいやね」

恋「まぁ、ポテチを食べながらチョコも食べるのは分かるが……」

悠「デブるぞ」

恋「貴様……表に出ろ」
ドドドド

悠「スタンド?出すのスタンド?ついに出すの?」

福太郎「今のは禁句かな」

骨女『女の子に体重とかデブるとかはいっちゃダメですね』

福太郎「骨女ちゃんはその辺り全然平気やろ。スマートやし」

骨女『いやー、私もこれで色々と頑張ってるんですよ』

福太郎「努力家やね」

ろくろっ首「あれはツッコミまち何かな?」

抜け首「うちはツッコまん。絶対に突っ込まんで!」

悠「それでおでんまだかな?」

抜け首「結局食うんかい!」

悠「食べないとは言ってません!正直口の中が甘さバーストしてます!!」

福太郎「まぁ、ぜんざい一気に食べたらそうなるわな」

悠「お茶がおいしいし、身体も温まってきたから、そろそろセクハラに興じようか」

恋「そんなに元気なら墓石でも磨いてこい」

悠「外に出ると寒いから室内限定で出来ることしかいたしません」
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