第拾夜『福太郎の不思議な日常』

ー集合墓地:あやかし屋ー

悠「寒くなってきたよな」

福太郎「秋らしい感じやね。」

悠「寒いの怖いよぉ~」

恋「キモイ」

悠「可愛いし!」

絡新婦「それはない」

悠「背中あいてる服で寒くね?」
ズボッ!
絡新婦「ぎゃーーー!」

福太郎「さすが悠、一切のためらいなく手を突っ込んだ」

恋「やめんか!」
ベシッ!
悠「ぬくい」

絡新婦「変態!」
ドスドスッ!
悠「主に額が痛い」

福太郎「蜘蛛足で刺されとるしな」

悠「毒があったらおれは死んでしまう」

絡新婦「あったら速攻差し込んでる!」

悠「毒ぐらいでおれを倒せると思うなよ!」

福太郎「世界樹システムの毒やったら?」

悠「それは死ぬわ。毒で4桁食らったらダメ」

恋「話が分からん」

福太郎「世界樹の迷宮っていうゲームやったら毒ダメージが桁違いで序盤で出てくる毒使うモンスターにボッコボコにされるんよ」

悠「毒?どうせ割合ダメージダメージ、ゴリ押せるとか思ってたら即死したりする」

悠「毒が本物の猛毒なんだよ。これは「中毒起こせば普通死ぬだろ(要約)」という開発スタッフの一言でこのような仕様になった」

福太郎「言わんとしとることはわかるけどな」

悠「代わりにちゃんとこっちの使う毒も同じように致死性猛毒にできるしな」

福太郎「状態異常攻撃ってロマンやんな」

悠「うん。麻痺攻撃とかできるようになりたい。」

骨女『できるようになったらどうするんです?』

悠「そりゃ美女を動けなくしてあんなことやこんなことを……」

恋「……」

絡新婦「……」

骨女『……』

福太郎「悠、皆さんの目の冷たさについては?」

悠「怖いから福ちゃんの顔しか見ない」

福太郎「それで大丈夫?」

悠「耐えてみせる!」

福太郎「男……いや、漢(おとこ)やねぇ」

恋「どこがじゃ!」

悠「WRYYYYY!」

骨女『まぁ、面白い人ですよね。』

恋「調子に乗るんでやめてくれ。」

悠「面白くてかっこいいといわれた」

絡新婦「いってないだろ。」

福太郎「カッコええよ」

悠「うへへへ」

恋「だから気色悪い」

悠「うー、寒い」

骨女『あったかいお茶でもいれましょうか?』

悠「ありがとう冷たいお茶ください」

絡新婦「なんでだよ…」

悠「熱いの苦手」

福太郎「寒がりやのに飲み物は熱いの苦手、難儀やな。」

悠「えへ」

骨女『褒められてますか?』

恋「褒められるわけがあるか」
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