第拾夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

幽香「今更なんだけどすごい煙出てるけどいいの?」

福太郎「窓開けて換気扇も回しとるんで……そこそこはダイジョウブデス」

クロ「最後のほうに大丈夫じゃない感じがにじみ出ててるぞ」

福太郎「最終兵器はファブリーズ」

お仙『肉を肉で包んで食べル。これ最強。』

メリー「ただお肉二枚食べてるだけじゃない?」

福太郎「野菜でないところがお仙ぽいね」

お仙『褒められタ』

クロ「褒められてはないだろ」

りんね「幽香さん、ワインはいかが?」

幽香「いろんなお酒持ってきてるのね」

りんね「そうなの。いろんなものを少しずつ飲みたいのよ。ふふっ」

福太郎「女子や」

お仙『クロは?』

クロ「清酒を呷る」

お仙『キュンてすル』

クロ「心臓動いてねぇだろ」

お仙『子宮ガ』

クロ「黙って肉食ってろ!」

福太郎「そういえば……妖怪と人間のあいだには子供ってできるんですよね?」

幽香「できるわよ。でも、簡単じゃないっぽいけどね」

福太郎「へー……」

幽香「とりあえず第一条件としては人の姿になれることだと思うわ」

福太郎「ほんなら幽香さんはいけますね」

幽香「あら、私に子供を孕ませたいと?」

福太郎「そんな、滅相もない」

クロ「ってか、どんな話題だよ」

福太郎「いや、ちょっとした疑問いうか、例えば幽香さんと人間の間に子供ができたら、その子は人間?妖怪?半妖?」

幽香「半妖って言い切りはできないわね。妖怪でちょっと人間の血が混ざってるとか、逆にほとんど人間で少し妖怪の血が混じってるなんてこともありうるわ」

福太郎「ふむ……」

幽香「興味があるの?」

福太郎「んー、ちょっとありますね」

お仙『いやン』

クロ「うっさい!」

りんね「いやーん」

クロ「アンタもか!」

メリー「何が気になるの?」

福太郎「んんとな、例えば狼男と天狗の間に生まれた子供は羽の生えた狼妖怪になるんかな」

お仙『カッコイイナ!』

幽香「なきしにもあらずかしら」

福太郎「そう考えたら……羽の生えた狼妖怪が○○妖怪との間に子供ができたらさらに特性がつくんかな」

幽香「いいところだけがつくとは限らないでしょうけどね」

福太郎「それもそうですね」

クロ「本当に何の話なんだ……」

福太郎「いや、本間ちょっとした興味本位の話やってんけどね」
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