第拾夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

幽香「何か予定でもあるのかしら?」

悠「いや、ただ遊びに来ただけ何でお構いなく……あれ?これは福ちゃんにいうべきセリフだっけ?」

福太郎「お構いなく」

クロ「いや、何か会話がおかしい」

悠「カイワレのお菓子?何かまずそうだな」

クロ「機能してない耳なら銀紙に包んでごみ箱に捨てとけ」

悠「ふむっ。ならこの耳は捨てておこう」
ブチっ

クロ「取れた?!」

悠「はい、捨てといて」

福太郎「おー、精巧なおもちゃやね。」

悠「だろ」

クロ「気色の悪いことをするな!!」

幽香「なんていうか、不毛で生産性がないやり取りしてねわね」

メリー「いつもなの」

悠「生産性がないことの方が楽しかったりしない?」

幽香「その感覚は分かりかねるわ」

福太郎「俺はわりと分かる」

悠「福ちゃんはホント話が分かる」

メリー「分かって欲しくないなぁ」

悠「とりあえずメリーちゃんの剣を斧に改造する話を勧めようか」

福太郎「バトルアックスにしよう」

メリー「やーめーてー!」

悠「じゃあ、両手斧?」

福太郎「ハルバート」

メリー「結局斧じゃない!」

幽香「日傘はどうかしら?」

悠「日傘を武器として扱えるのは、扱う人が異常なくらい強いって場合のみ真価を発揮するんだよなぁ」

福太郎「具体的には?」

悠「桐生一馬とか真島兄さんとか」

福太郎「あの人らって年取るたびに強ぉなってない?」

悠「生涯現役なんだと思う」

クロ「何の話をしてる」

悠「傘の極みが使える人の話」

幽香「傘は便利よ。紫外線も弾幕も跳ね返すし」

悠「傘なのかどうかって疑問が出てくるな」

福太郎「武器なんか防具なんかってのも気になる」

悠「スパイクシールド枠」

福太郎「いっきにショボさが出てきた」

悠「まぁでも、盾とかでぶん殴られたら痛いよな。鉄の板で殴られてるんだし」

幽香「投げてもいいしね。」

クロ「根本的に盾の使い方が間違ってる」

悠「この世のあらゆる物体は武器だからな」

福太郎「掴んで振り回したらすべて武器」」

幽香「わかるわ」

クロ「分かっちゃったよ……」

悠「逆に掴まれて振り回された経験もたくさんあるけどな、おれ。」

福太郎「悠という武器」

幽香「切れ味はなさそうね。」

悠「刃物じゃないからね。……いや、切れたナイフとはおれのことです。」

福太郎「出川さん?」

悠「ヤバいよヤバいよ」

クロ「首以外の骨折っとけ」
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