第拾夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

福太郎「んー……今日は久々に夜更かししたなぁ」

お仙『まだまだ夜は長いゼ!』

クロ「うるせぇよ。」

メリー「ふぁぁ……私もう眠いぃ」

福太郎「このあたりにしとく?」

お仙『もう一回やろウ!』

クロ「なんでお前負け越してるのに、そんなやる気マックスなんだよ…」

お仙『私はまだ本気じゃないんダ』

クロ「その台詞、キャラ変えるたびに聞いてるんだが」

お仙『ふふ、ここから私の快進撃が始まるのダ。さぁ、もうひと勝負!』

幽香「へぇ、どんな勝負なの?」

福太郎「自分の前を走る相手に甲羅をぶつけて蹴落とす勝負かな」

お仙『ジャンプ台にバナナを仕掛けて絶望をおくる勝負』

クロ「なんで普通にレース勝負って言えないんだお前らは……って?!」

幽香「面白そうな勝負ね」

福太郎「幽香さん……いつのまに」

幽香「今の間よ。それで、その面白そうな勝負私も参加できるのかしら」

福太郎「メリーちゃんがダウンしたんでできるんはできますけど……」

メリー「すぅすぅ」

幽香「なら、やるわ」

クロ「即決」

お仙『おすすめキャラはドンキーとかワリオとかダ』

クロ「いきなり重量キャラを勧めるな。っていうか、そもそもお前も上手くないのにそういうキャラ使うのやめろ。」

お仙『パワーは大事ダ』

幽香「大事ね。」

クロ「……」

福太郎「とりあえず、操作法とか教えるんで、ちょっと持ってみてください」

幽香「確かゲーム機というものよね?」

福太郎「あれ、知っとるんですか?」

幽香「よくわからない物を売ってる店の店主と頭ピーマン巫女がたまに話してたわ」

福太郎「頭ピーマン巫女……。もしかして早苗ちゃん?」

幽香「それよ」

福太郎「それは髪の色的な意味で?」

幽香「色と頭の中がスカスカって意味よ」

福太郎「容赦ないわぁ…」

お仙『ゆうかりんも髪の毛緑色』

幽香「ふふっ、なに?」
スチャ…

クロ「謝っとけ。バラバラにされる前に」

お仙『日傘を向けられただけでこんなに恐怖したのは死んでから初めてダ』

福太郎「死んでからっていうんは生々しいな」

幽香「いいから、操作法を教えなさい」

福太郎「はいはい」


~説明中~


幽香「なかなか複雑ね。」

福太郎「最初はそんなもんですよ。やりだしたら慣れてきますわ」

幽香「そう、ならやりましょう」

福太郎「……あの」

幽香「なに?」

福太郎「たとえ最下位になってもキレて暴れんといてくださいよ?」

幽香「癇癪持ちの子供じゃないわよ」
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