第拾夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

コココン、コココン、ココ、コンコン!

福太郎「はい」

悠「いよー。」
コココン、コココン、ココ、コンコン!

福太郎「うちのドアがレベルアップしつつダメージ受けとるんやけど」

悠「レベルアップでHPとMPが完全回復するシステムは甘えだと思う」

福太郎「あのシステム嫌い?」

悠「甘え大好きです!」

福太郎「素直やね。」

悠「甘えは大好きだけど、ミニゲームをストーリーの進行に強制させるシステムは嫌いです。あと、雷を200回避けろとか言う無茶」

福太郎「分かる」

悠「2回しか達成したことないわ」

福太郎「むしろ2回達成できとることにびっくりやわ…」

悠「達成した後、何もしたくなくなるレベルで疲労を伴うけどな」

恋「いつまで」

クロ「玄関で話してる」

悠「これが本当の立ち話」

クロ「うるせぇ」

悠「はい、お邪魔しますよ。」

福太郎「どぞ」

恋「すまんのぅ」

クロ「いいけどよ…」

悠「恋の引きこもり対策にこうして連れ出してると介護してる気分になる」

恋「誰が引きこもりじゃ!それに介護ってなんじゃい!」
ゲシッ!
きんっ!
悠「むんっ!」

福太郎「尻ブロッキング」

悠「おれの硬さは冷蔵庫に入れっぱなしにしてたおにぎり並だ」

福太郎「……お湯かけてお茶漬けで食べたら?」

悠「それだ…」

クロ「なんの話してんだよ」

悠「冷蔵庫で硬くなっちゃったおにぎりを美味しく食べるトーク」

恋「最初はそんな話してなかっただろ」

悠「じやあ怖い話します」

クロ「唐突すぎだろ」

恋「ホントに」

福太郎「まぁ、聞かせてや」

悠「コショウを?」

福太郎「醤油でお願いします」

クロ「ボケにボケかぶせるのやめろ」

悠「八月がもうすぐ終わります。きゃぁー!」

恋「阿呆だろ」

悠「なんでや!」

福太郎「悠にとっての怖い話やね。」

悠「もー、超怖い。夜トイレいける」

恋「トイレぐらいいけ!」

悠「だから行けるって言ったじゃん」

恋「は、腹が立つぅ……」

悠「腹が出る?運動不足だろ」

恋「でとらんわ!このっ!このっ!」
ゲシッ!ゲシッ!
カキンッ!パリイ!カキン!
悠「ふんっ!むんっ!ぬぅん!」

福太郎「今、一回尻でパリイしたで」

クロ「いや、それ以前にケツ蹴られてどんな音してんだよ」

恋「はぁはぁ…。この変態化け物め…」

悠「ひとの尻を必要に蹴ってくる人にいわれたくないなぁ。」

福太郎「……クロ」

クロ「なんだよ」

福太郎「女の子がケツいうんはどうやろか」

クロ「時間おいて改めて注意するな!」
8/100ページ
スキ