第拾夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

りんね「こんにちは」

お仙『へい、らっしゃーイ!』

りんね「あ、ええと、しめさばで」

クロ「寿司屋じゃねーよ」

りんね「元気が良かったから」

お仙『私も活きがいいんダ』

クロ「死んでるだろ」

お仙『心はいきてル』

りんね「よくわかるわ。」

クロ「ああそう…」

りんね「福太郎さんはお留守?」

お仙『悠と出てル』

りんね「あら、じゃあ、もう少し早かったら悠君にも渡せたのに」
スッ

クロ「なんだ?」

りんね「干物よ」

お仙『うまる?』

メリー「それは干物妹」

クロ「へぇ、干物か。結構好きだわ」

りんね「身が締まってていいお魚よ」

クロ「買ったのか?」

りんね「もちろん貰い物。」

お仙『漁船に惹かれたのカ?』

クロ「そんなわけあるかよ…」

りんね「惜しい」

メリー「惜しいの?!」

りんね「釣りをしていた漁師さんに釣り針を引っかけられて引き裂かれちゃったの」

クロ「さらっと言ってるけどとんでもないよな」

お仙『運の悪さガ?ダメージガ?』

クロ「両方」

りんね「そうねぇ。その漁師さん、これからは舟の上でしか吊はしないって青ざめてたし」

クロ「だろーね」

お仙『ブローネ?』

福太郎「ただいま」

メリー「お帰りなさーい」

りんね「お邪魔してます」

福太郎「んっ、どうも」

クロ「干物もらったぞ」

福太郎「うまるちゃん?」

クロ「そのネタはもうやった」

福太郎「あらやだ恥ずかしい」

りんね「干物焼ける?」

福太郎「ええ、それは大丈夫です。それにしてもええ魚やね。」

メリー「漁師さんにもらったんだって」

福太郎「へー……何されたお詫び?」

りんね「ちょっと釣り針で顔を抉られちゃったの。首が取れなくてよかったわ」

福太郎「漁師さんトラウマになったやろね。」

クロ「その話もし終わったぞ」

福太郎「テンドン」

クロ「はいはい」

福太郎「顔が抉れるで思い出したけど。なんやエロい写真に心霊がうつっとる写真がネットであったなぁ」

クロ「どんな話題だよ」

りんね「ほんとにどんな写真?」

福太郎「ええと、海をバックに露天温泉みたいなところに裸の男女男でとっとる写真の端に投身自殺しとる霊がうつっとる。」

クロ「本当にどんな写真だよ……」

福太郎「悠が教えてくれたんやけど「クソエロい心霊写真」っで検索したら見えるんとちゃうかな」

クロ「いや、見たくはない」

お仙『エロイ?』

福太郎「いや、エロさはそんなないで」

メリー「何を求めてるかわからない写真ね…」
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