第仇夜『福太郎の不思議な日常』
ー首姉妹の部屋ー
悠「じゃあ、じゃんけんして誰が入るか決めるか」
福太郎「ええよ」
抜け首「……」
ろくろっ首「……」
お仙『……』
悠「あれ、君たちは?」
抜け首「覗きが出る言うてるのになんでうちらが参加せなアカンねん!」
悠「……あー、それもそうか」
抜け首「素っかい!」
悠「じゃあ、福ちゃん。じゃんけん」
グー
福太郎「ぽん!」
チョキ
悠「勝った」
福太郎「負けた」
お仙『それでどっちが入るんダ?』
悠「……買った方か負けた方か決めてなかったな」
福太郎「ホンマやね」
抜け首「ええかげんにせい!」
悠「わかったわかった。じゃあ、限定ジャンケンで負けた奴が入ろう」
福太郎「長い勝負になりそうやな」
抜け首「コミック何冊分時間かける気や!!」
悠「血液をかけて麻雀するよりは短いよ」
お仙『トイレ行きたい人』
福太郎「……」
悠「はい」
お仙『じゃあ、どうゾ』
悠「いやー、実はさっきからもよおしてたんだ。ちょっと失礼」
ガチャ、パタン…
抜け首「……出てきたらヘッドソバットしてやる」
福太郎「頭割れてしまうで」
~~
悠「さてと…ん?」
ジジジ…
おっさん『……』
ぬっ
悠「……」
おっさん『……』
ガチャ、ぱたん…
~~
福太郎「済んだ?」
悠「出たわ。覗き出た。なんかおっさんが格子窓からめっちゃ覗いてた」
抜け首「ひぇ…」
ろくろっ首「ホンマに覗き居ったんや…」
悠「びっくりして引っ込んじゃったよ」
福太郎「とりあえずチャック閉めたら?」
悠「おっとっと」
ジジジ
お仙『けどさ、覗いてたっ格子窓って高い所にあるよネ』
福太郎「せやね」
悠「言われてみればそうだな、おれでも何か踏み台にしてどっかに掴まってぶら下がらないと無理だな」
ろくろっ首「超気合の入った覗きってこと?」
悠「ってか、人間じゃないのかもな」
抜け首「あんな覗き妖怪なんかおらんやろ!」
福太郎「おるで」
抜け首「は?」
福太郎「加牟波理入道(かんばりにゅうどう)覗きの妖怪というか厠に現れる妖怪として口から鳥を吐くとか、大晦日に厠で「頑張り入道時鳥(がんばりにゅうどうほととぎす)」と3回唱えると、人間の生首が落ちてきて、これを褄に包んで部屋に持ち帰って灯りにかざして見ると、黄金になっとったとか色々な話があるけど」
ろくろっ首「結局何がしたい妖怪なん?」
福太郎「トイレに現れる妖怪かな。確か盲目らしいけど」
悠「見えないならいいんじゃね?」
抜け首「ようないわ!アンタは女子トイレの擬音装置の意味知らんのか!」
悠「そんな怒られ方初めてだ」
ろくろっ首「追っ払う方法ないの?」
福太郎「加牟波理入道ホトトギスで追い払えるんちゃうかな」
悠「頑張る入道男です」
抜け首「褒めてどないすんねん!」
悠「冗談だ。」
福太郎「ほんなら、改めてどうぞ」
ガチャ、パタン
~~
悠「……」
ぬっ
加牟波理入道『……』
悠「頑張り入道ホトトギス」
加牟波理入道『……』
グッ!ひゅぅぅ……
ガチャ
福太郎「ん、どうやった?」
悠「なんかサムアップサインでしてどっかとんでった」
抜け首「なんなんや…」
ろくろっ首「でも、これで一安心やね~。おおきにね、ゆー君、ふく君。あと、お仙ちゃん」
お仙『うむ!』
悠「……」
福太郎「悠。どうかした?」
悠「いや、なんか飛んでいった方向が福ちゃんの部屋の方向だった気がしてな」
「「「『……』」」」
悠「じゃあ、じゃんけんして誰が入るか決めるか」
福太郎「ええよ」
抜け首「……」
ろくろっ首「……」
お仙『……』
悠「あれ、君たちは?」
抜け首「覗きが出る言うてるのになんでうちらが参加せなアカンねん!」
悠「……あー、それもそうか」
抜け首「素っかい!」
悠「じゃあ、福ちゃん。じゃんけん」
グー
福太郎「ぽん!」
チョキ
悠「勝った」
福太郎「負けた」
お仙『それでどっちが入るんダ?』
悠「……買った方か負けた方か決めてなかったな」
福太郎「ホンマやね」
抜け首「ええかげんにせい!」
悠「わかったわかった。じゃあ、限定ジャンケンで負けた奴が入ろう」
福太郎「長い勝負になりそうやな」
抜け首「コミック何冊分時間かける気や!!」
悠「血液をかけて麻雀するよりは短いよ」
お仙『トイレ行きたい人』
福太郎「……」
悠「はい」
お仙『じゃあ、どうゾ』
悠「いやー、実はさっきからもよおしてたんだ。ちょっと失礼」
ガチャ、パタン…
抜け首「……出てきたらヘッドソバットしてやる」
福太郎「頭割れてしまうで」
~~
悠「さてと…ん?」
ジジジ…
おっさん『……』
ぬっ
悠「……」
おっさん『……』
ガチャ、ぱたん…
~~
福太郎「済んだ?」
悠「出たわ。覗き出た。なんかおっさんが格子窓からめっちゃ覗いてた」
抜け首「ひぇ…」
ろくろっ首「ホンマに覗き居ったんや…」
悠「びっくりして引っ込んじゃったよ」
福太郎「とりあえずチャック閉めたら?」
悠「おっとっと」
ジジジ
お仙『けどさ、覗いてたっ格子窓って高い所にあるよネ』
福太郎「せやね」
悠「言われてみればそうだな、おれでも何か踏み台にしてどっかに掴まってぶら下がらないと無理だな」
ろくろっ首「超気合の入った覗きってこと?」
悠「ってか、人間じゃないのかもな」
抜け首「あんな覗き妖怪なんかおらんやろ!」
福太郎「おるで」
抜け首「は?」
福太郎「加牟波理入道(かんばりにゅうどう)覗きの妖怪というか厠に現れる妖怪として口から鳥を吐くとか、大晦日に厠で「頑張り入道時鳥(がんばりにゅうどうほととぎす)」と3回唱えると、人間の生首が落ちてきて、これを褄に包んで部屋に持ち帰って灯りにかざして見ると、黄金になっとったとか色々な話があるけど」
ろくろっ首「結局何がしたい妖怪なん?」
福太郎「トイレに現れる妖怪かな。確か盲目らしいけど」
悠「見えないならいいんじゃね?」
抜け首「ようないわ!アンタは女子トイレの擬音装置の意味知らんのか!」
悠「そんな怒られ方初めてだ」
ろくろっ首「追っ払う方法ないの?」
福太郎「加牟波理入道ホトトギスで追い払えるんちゃうかな」
悠「頑張る入道男です」
抜け首「褒めてどないすんねん!」
悠「冗談だ。」
福太郎「ほんなら、改めてどうぞ」
ガチャ、パタン
~~
悠「……」
ぬっ
加牟波理入道『……』
悠「頑張り入道ホトトギス」
加牟波理入道『……』
グッ!ひゅぅぅ……
ガチャ
福太郎「ん、どうやった?」
悠「なんかサムアップサインでしてどっかとんでった」
抜け首「なんなんや…」
ろくろっ首「でも、これで一安心やね~。おおきにね、ゆー君、ふく君。あと、お仙ちゃん」
お仙『うむ!』
悠「……」
福太郎「悠。どうかした?」
悠「いや、なんか飛んでいった方向が福ちゃんの部屋の方向だった気がしてな」
「「「『……』」」」