第仇夜『福太郎の不思議な日常』

ー集合墓地:あやかし屋ー

福太郎「まいど」

骨女『どうもなんし』

悠「ちーす」

絡新婦「出ていけ」

悠「そんな歓迎されたら入らずにはいられない!」
グッ!

絡新婦「歓迎しておらんわ!!」

貞子たん『……』

絡新婦「むっ、幽霊か?」

悠「貞子たんだ」

骨女『あー、彼女があの有名な』

福太郎「そーそー」

悠「まぁ、今では至って無害でゆるキャラみたいなもんだけどな」

絡新婦「ゆるキャラって」

貞子たん『の、呪まーす…』

骨女『……』

絡新婦「……」

福太郎「可愛ぇやろ?」

骨女『ですね』

悠「まぁ、悪い奴ではないから安心してくれ。」

骨女『そうですか。ちょっとくらい悪くてもいいと思いますけど』

福太郎「あんまり悪さするようなんだったら……普通に悠にしばかれるし」

悠「ぶん殴っても反省しない狸もいるけどな」
ブンッ!ブンッ!

貞子たん『ひぃ…』

悠「いや、殴らないって」

福太郎「せやけど、呪っとるんやろ?」

貞子たん『呪ってます…』

悠「あれ、未だに呪われてるんだおれ」

絡新婦「まるで効果が出てないな」

骨女『というか、呪われたらどうなるんです?』

貞子たん『え…?』

福太郎「七日で死ぬんちゃうの?」

悠「本家の呪いだったらそんな感じだったな」

貞子たん『そんな呪い殺すだなんて…』

絡新婦「呪い殺してもいい」

悠「なんかいった?」
ズボッ!
絡新婦「ひぎゃっ!背中に手を突っ込むな!」
ブンッ!ブンッ!
サッ!サッ!
悠「遅い!遅い!」

骨女『それで呪うとどうなるんです?』

貞子たん『ちょっとお腹が痛くなったりします…。あと、ささくれができたり…。』

福太郎「地味に嫌やな」

悠「その呪いをおれにかける意味は何なんだ?」

貞子たん『えへへ///…』

悠「なぜ照れたし…」

福太郎「とりあえず、お茶とお団子もらえる?」

骨女『はーい。あ、貞子たんさんは食べられるんですか?』

悠「飲み食いはできる。揺光にそういう風にいじられてるらしい。」

福太郎「弄られとるんや」

貞子たん『い、弄られてなんてませんよ…』

悠「じゃあ、自前パワー?」

貞子たん『えーと……いつの間にかそうなってました…』

福太郎「弄られとる可能性あるな」

骨女『ありますね』

絡新婦「あるなぁ」

貞子たん『えぇ…』
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