第仇夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

福太郎「ほんなら、夕方までどうしよか」

小袖の手「え?今から骨女さんに会いに行くんじゃ?」

ラム「あそこは妖怪茶屋だから夕方からでないと入れないのよ」

小袖の手「そうなんですか…」

クロ「けど、出かけないか?」

ラム「どうして?」

クロ「この部屋、あっちぃんだよ」

お仙『今のいい方、可愛イ』

クロ「……」
ゲシゲシ!
お仙『やーらーれーター』

ラム「……」

福太郎「百合……の花って綺麗ですよね。」

ラム「色々と含んだ言い方やめなさい」

福太郎「サーセン」

お仙『ラムはノーマルカ?』

ラム「あたりまえでしょう!!」

福太郎「悠がお姉ロリっていうジャンルに興味あるっていうてたんやけど」

ラム「それ、今する話?ん?」
ぐりぐり
福太郎「痛いです。すいません、痛いです。踏まんといてください。」

お仙『軽いから平気じゃネ?』

福太郎「踏むっていうんは体重かるうても痛いで、ピンヒールやったら容易に骨折とかするし」

お仙『ラムはそんなの履けないからへいきダ』

ラム「やかましい!」

クロ「まぁ、ピンヒールは……無理だろうな」

福太郎「ヒールの高い靴はくんはええんやけど、やたら高いんはいて歩き方崩れとるひとは見てて残念な感じになるよな。それやったら普通の靴でええやん的な」

クロ「いや、お前の趣味も知らないけど」

福太郎「趣味……ではないんやけどな」

ラム「私帰っていい?」

福太郎「んー……どう?」

小袖の手「え、ワ、私ですか?」

福太郎「うん。追ってもろたほうがええ?帰ってもらってもええ?」

小袖の手「え、えーと…」

ラム「なぜその子に聞いたの…」

メリー「ご主人様はどうなの?」

福太郎「そらまぁ、霊力があるかないかの判定ができるプロのひとが居る方がええと思うけど」

小袖の手「わ、私もそう思います…」

クロ「だったら最初からそういえよ…」

ラム「なんか今回は一段と疲れるわ」

福太郎「引っ込み思案な部分も直してあげようという俺なりのアレやってんですけどね」

小袖の手「そ、そうだったんですか。ありがとうございます、すいません。」

福太郎「んっ、ええよ」

クロ「本当にそんなこと考えてたと思うか?」

お仙『フクタロはたまに発想が予想不能だからわからなイ』

ラム「変わってるからねぇ」

福太郎「普通やで?」

メリー「普通ときどき変」

福太郎「メリーちゃん、今晩は冷えピタでまいたげるな」

メリー「やー!」

ラム「……冷たくてよさそうじゃない」

お仙『ウォーターベッド風』

クロ「あのサイズだと超冷えるだろうけどな」

ラム「でも、普通の氷二、三個で快適に過ごせそうよね。」

お仙『プールも茶碗に水淹れたら済むシ』

福太郎「省エネの子やねん」
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