第仇夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

福太郎「……やばいな。気温が桁違いや」

クロ「あっちぃ……」

メリー「ムシムシするぅ」

お仙『熱中症になル』

福太郎「んっ、冗談やなーて、ホンマになりかねんでこれ」

クロ「エアコン入れろ、エアコン」

福太郎「入れとるんやけどね。」

クロ「え?」

福太郎「いや、寝苦しかって昨晩から実はいれとるんやけど」

クロ「入れててこれかよ……」

お仙『水風呂入ろウ!』

クロ「いや、お前はただ風呂入りたいだけだろ」

お仙『汗臭くなるのイヤ』

クロ「その前に死臭でも気にしてろ」

お仙『今日のクロは一段ととげがあル』

福太郎「暑ぅてイライラするんはわかるけど言い過ぎやで、死臭とかせんやろ」

クロ「私の鼻だと臭うんだよ」

お仙『エッチ』

クロ「土に還すぞ」

メリー「でも、それってお仙の匂いなの?」

クロ「それ以外に死体なんて……あ」

福太郎「え、なに、クロやっちゃったん?」

クロ「ボケっ!隣のやつだよ!」

福太郎「ボケ言われた……」

メリー「ご主人様はツッコミよりボケでしょ?」

福太郎「それもそうか。」

クロ「じゃなくてよ……」

福太郎「となりでりんねセンセが死んどるとでも?」

クロ「死んでるだろ」

福太郎「んー、そんないい方されたら気になるやん」

お仙『見に行こうゼ!』

クロ「なんでテンション上がってんだよ」

お仙『セクシー女教師の部屋。ドキドキでしょウ』

クロ「ケースバイケースだろ」

メリー「なんかお仙の思考がおっさんポイ」

福太郎「まぁ、話の種やし見に行ってみよか」

クロ「行くのかよ…」



ーりんねの部屋ー

福太郎「センセ、りんねセンセー。いらっしゃいますかー?」
こんこん

クロ「……」

お仙『……』

福太郎「留守かな。」
ガチャ……きぃぃ……

クロ「開いてる?」

お仙『まさか本当ニ……』

福太郎「えー……センセー?りんねさん?居らんのですかー?入りますよー」

クロ「おいおい、入るのかよ」

お仙『何もなかったらそのまま出て行ったらいイ』

クロ「なんかあったら最悪だけどな……」

お仙『大丈夫。私がついてル』

クロ「余計心配の種だよ」

お仙『あっ……ははははっハーー!』

クロ「うぜぇ」
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