ｰ集合墓地:あやかし屋ｰ

骨女『天ざるお待ちなんし』

悠「はい、どーも」

ろくろっ首「あつぅぃ…」
ぐてっ
抜け首「あついわぁ…」
どてっ

福太郎「首だけこっちきても身体あつうない?」

悠「パーツ的に頭冷やせば体も冷えるんじゃね?」

福太郎「んー……そうかな?」

骨女『私だったら身体は水風呂、頭は涼しい部屋とかに置いときたいですね。』

悠「そうぞうしたら猟奇殺人現場だよな」

福太郎「確かに」

二口女「おや、お二人さん。いらっしゃい。」

悠「ずるるん……うぃっす。」

福太郎「まいど」

骨女『買い物お疲れ様です』

二口女「いやー、暑いねえ。帰るまでらに三つもアイス食べちゃったよ」

福太郎「頭キーンなりません?」

二口女「それも含めての楽しみじゃないかい?」

悠「わかる」

福太郎「わかるんや」

悠「かき氷とかはそれを含めてのカキ氷だし」

抜け首「なんでやねん」

悠「あ、復活した」

抜け首「そんでもあっつい……」

悠「猛暑並だしな」

福太郎「ほんまにちょっと困るよな。身体壊すかと思うもん」

二口女「夏バテには注意だよ?」

悠「暑いのはいいんだけど、汗が困る。めっちゃべたべたするし」

福太郎「汗ばむん好きやないの?」

悠「好きな場合は限られてる」

骨女『制汗スプレーとかどうです?』

悠「あー、使うちゃ使うけどとめどなく出てくるじゃん?」

ろくろっ首「炎天下でなんかしてるん?」

悠「畑仕事かな」

福太郎「今はどうなっとるん?」

悠「枝豆が群れを成してる」

福太郎「今年は枝豆メインなんや」

悠「できたらおすそ分けするべ」

福太郎「どーも」

悠「骨子もいる?」

骨女『いいんですか?』

悠「いいよ。とてつもなく作ってるから」

二口女「ははっ、それはすごいね。」

悠「まぁ、やりすぎて真桜に怒られたんだが……」

福太郎「真桜ちゃん元気?」

悠「全然」

福太郎「せやろね。」

悠「最近は会話も電話つかって極力室内の冷気を漏らさないようにしてる。」

福太郎「大変やな」

悠「冗談抜きで幽霊房システムを用意してやらなくてはと思ってきてる。」

二口女「浮遊霊なら飛び回ってるけどね。」

悠「おれ見えないからなぁ」

福太郎「むしろ捕まえる方法考えんとね。」