第仇夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

福太郎「少し外でます?」

布都「外か!いってみたいぞ!」

ラム「この娘を外連れ出して大丈夫なの?」

クロ「いきなり放火しかねないやつだぞ」

布都「所構わず火は放たんわ!」

ラム「それでどこに連れていくつもり?」

福太郎「あやかし屋」

ラム「妖怪だらけじゃない」

布都「なに?!まだ妖怪がいるのか!」

福太郎「妖怪はいっぱいおるよ。」

ラム「いっぱいっていう程ではないと思うけど、人間社会に溶け込んでるもの、うまくカモフラージュして妖怪らしく生きてるものもいるわよ。」

クロ「基本的に危ない奴はいないしな。基本的には」

福太郎「たまーに、鋏で切りつけてきたりする娘はおるけど」
つんつん
メリー「昔のことでしょー、もー!」

布都「うむむ」

福太郎「まぁ、難しいこと考えんと皆でお茶飲みに行きましょや」

ラム「……みんなって私も含まれてるの?」

福太郎「いきません?」

ラム「はぁ……何かあったら困るし行くわ」

福太郎「ほんなら、メリーちゃんとすっきーはお土産買ってくるな」

すっきー『はーい』

メリー「いってらっしゃーい」



ー集合墓地:あやかし屋ー

布都「墓ではないか」

福太郎「お墓やで」

ラム「はぁ……ここまで来るのにドッと疲れた……」

クロ「歩くたびにあれは何だ、これは何だって聞きすぎだろ…」

布都「気になったのだから仕方なかろう」

お仙『夏休みで張り切ってる小学生みたいだナ』

福太郎「向上心があるんはええことやん。」

骨女『おや、皆さんお揃いで』

福太郎「まいど、ええかな」

骨女『どうぞなんし』

布都「ここは何屋じゃ」

骨女『茶屋ですよ。こちらの方は?』

福太郎「ちょっとした客人なんよ。全員分の冷たいお茶よろしゅう」

骨女『はーいかしこまりー』

お仙『私何か軽食食べていいカ?』

福太郎「ええよ」

ラム「私はあんみつ」

クロ「私も軽食に……ざるうどんもらうかな」

布都「ふむ……」

福太郎「なんか食べたいもんある?」

布都「そうだな。何か幻想郷にはない変わったものがいいな」

福太郎「変わったもん……なにかよくわからないものを油で揚げたもんとか?」

布都「それは……旨いのか?それ以前に食べ物?」

福太郎「油で揚げるんで火は通ってますよ」

布都「いやいやいやいや……」

お仙『味は悪くないゾ』

クロ「お前は食ったことあるのか…」
58/100ページ
スキ