第仇夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

福太郎「ご飯がびみょうやな。トーストにしよか」
練り練り

クロ「納豆練りながらトーストて……」

福太郎「ナットースト」

お仙『受けルー』

クロ「受けねーよ!!」

布都「むにゃ……とじこー……朝餉かぁ……」

福太郎「んっ、起きた」

布都「んんっ、あれ、我の帽子は……ん?」

福太郎「どうも」

布都「どうも。……誰だ?」

福太郎「御堂福太郎です」

布都「福太郎か。我は物部布都だ!」

福太郎「えぇ、昨晩それだけは聞きましたわ」

布都「む?なんじゃ、昨日の宴に参加しておったのか?」

福太郎「いやいや、根本からちゃいまっせ」

布都「なに?」

福太郎「ちょっと周り見てもらえます?」

布都「んー……んん?どこだここは?博麗神社ではないのか?」

福太郎「ここは博麗神社の外かな」

布都「外?建物の中であろう」

福太郎「そういう意味やないんよなぁ」

布都「ならどういう意味だ?」

福太郎「んー……博麗神社の外っていうか、幻想郷の外の世界って意味」

布都「……」

福太郎「……」

布都「はははっ。なにを馬鹿なことを言っておるのだ。ははん、ドッキリか、ドッキリなのだな」

クロ「わー、こいつめんどくさい」

布都「む?なんじゃ妖怪か。妖怪がいるぞ」

福太郎「居るよ」

布都「おのれ妖怪め!さては、我をたばかる気だな!炎符太乙真(たいいつ……」

福太郎「あっ」

お仙『キョンシーチョップ』
ガスッ!
布都「ぎゃっ!」

クロ「……よくやった。」

お仙『やってやったゼ!』

福太郎「まぁ、今のはナイスかな」

クロ「そのままだったら絶対ろくでもないことになってた感じだしな」

福太郎「しかし、いきなりぶっ放そうとしたでこの娘」

お仙『どうすル?』

クロ「縛っとこうぜ」

福太郎「縛っといた方がええかな」

クロ「多分、起きたら同じことするぞコイツ」

福太郎「せやろなぁ」

お仙『そうなったらもういっかいキョンシーチョップしてやろウ』

福太郎「頼りにしとるわ」

お仙『おウ』

クロ「とりあえず縛っとけ」

福太郎「ロープはたしかこっちに……あったあった」

クロ「よし。そっち、頼む」

お仙『おうヨ。』

ギュギュッ!
布都「ううん~」

福太郎「……ひと様にはみせられんなぁ。」
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