第仇夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

お仙『ガシガシ、ガシガシ』

福太郎「お仙は知覚過敏知らずやな」

クロ「ていうか、あれ味わかってるのか」

悠「おれも氷とかだとめっちゃ噛み砕くわ」

福太郎「悠も歯ええんやね」

悠「タバコ吸わないから歯も灰も純白よ」

福太郎「俺はボロボロかもしれんわぁ」

クロ「そんなへヴィスモーカーじゃないだろ」

悠「拳二なんて一日でワンカートンぐらい吸ってるっぽいけど、いまだに生きてるしな」

福太郎「あん人は……不死身な系統の方やろ?」

悠「トロールとかそういうのの類だとは思う。人類ではなく類人猿のが近い……あ、もしかしたらアレがビックフットとかの正体!!」

クロ「何言ってるんだ…」

悠「世界ふしぎ発見!」

福太郎「スーパーゆう君人形だそか?」

悠「そういえばそこそこ溜まってるよな。どこにおいてるんだ?」

福太郎「一部は玄関、一部は机の上」

悠「ゆえちゃん人形とかだな……おれのは?」

福太郎「ゆう君人形は熱狂的なファンのひとにあげとるよ」

悠「おれの熱狂的なファンだなんて照れるなぁ。誰?」

福太郎「りんねセンセ」

悠「うわぉ…」

福太郎「ベッドの枕元に並べてるいうてたよ」

悠「なんだろう……悪寒がしてきた」

クロ「いくつくらい真っ赤に染まってるだろうな」

お仙『スーパーゆう君人形血塗れバージョン』

悠「暑くなってきたからホラーってことかな?」

福太郎「でも、俺実際にホラー映画っぽいお化けとか見たことないな」

悠「貞子たん」

福太郎「ひとを呪い殺せるような娘ちゃうやん」

悠「あぁ、それは無理だな。たぶん、普通にしばき倒される」

メリー「かわいそうでしょ!」

悠「でも、呪ってくるんだぞ?」

クロ「でも、呪いの効果はないんだろ」

悠「ちょっとおなかが痛くなる程度かな」

福太郎「それは普通におなか壊してただけとかやないの?」

悠「んー……その可能性は無きしにもあらずだな」

お仙『呪いのプロに聞いたらいイ』

悠「そんなの居るのか?」

お仙『クロ』

クロ「いや、別に私は呪いのプロではないんだが…」

悠「クロは探し物のプロだろ」

クロ「は?」

福太郎「んっ、ダウジングとかできたっけ?」

クロ「いや、なんのことだよ。」

悠「犬だし。物を探すのは得意だろ?」

クロ「犬じゃねーよ!!」
げしっ!
悠「なんの!この筋肉!カッチカチやぞ!!」

福太郎「蹴られたんは頭やけどね。」

悠「恋といいクロといいすぐに蹴るよな」

クロ「蹴られるようなこというからだろ!」

お仙『私は言ってないのに蹴られるときあル。』

クロ「お前も十分余計なこと言ってるんだよ!」

福太郎「まぁまぁ、落ち着いて」

悠「福ちゃんは蹴られる?」

福太郎「あんまり蹴られせんかな。蹴られたら折れるし」

クロ「どれだけもろいんだよ…」

福太郎「カブトムシのが強いとは思っとる」
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