第捌夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

クロ「呼んできたぞ」

りんね「こんばんわー!福太郎君お誘いありがとう!」

福太郎「いえいえ」

りんね「もうね……ゴールデンウィークだって言うのに予定が無くて死にそうだったの」

クロ「死んでるだろ」

りんね「心が、ね?心が死にそうだったのよ。心が!」

福太郎「まぁまぁ、落ち着いて」

クロ「……なんで死んでるやつは死んだことをやたら隠そうとするんだ」

お仙『心が生きてるなら死んでいないからサ!!』

クロ「……」

お仙『ドヤ!』

クロ「……いや、わかんねぇけど」

勇義「なるほどなぁ」

クロ「今のを理解した?!」

りんね「こんばんわ」

勇義「おう、色っぽいねーさんこんばんわ!」

りんね「やだもう色っぽいなんて、おほほっ」

メリー「先生上機嫌」

すっきー『こういう褒めにチョロイっすね。』

福太郎「勇義さんも十分色っぽいけどなぁ」

勇義「あっはっは。そんなこといってるとまた叩いちゃうぞ!」

福太郎「今度はきっと助からんので堪忍してください」

りんね「うふふ、じゃあ、お酌しちゃおうかしら」

勇義「おー、頼むぜ」

福太郎「センセはコンパニオン向きかもな」

クロ「一応教師だろアレ…」

お仙『エロい教師なんて学生の夢じゃないカ』

クロ「歪んだ夢だな」

福太郎「保健室のエロテックなセンセいうんやったら俺も夢見てた時期がありましたわ」

クロ「いや、知らんし」

福太郎「男の子の夢やねん」

クロ「だから知らんって…」

メリー「ご主人様!」

福太郎「さて、俺もまざろかな」

りんね「いいわよねー。皆でお酒飲むのって」

勇義「そうだな」

福太郎「勇義さんはやっぱり毎日?」

勇義「誰かしら捕まえて毎日飲んでるのは確かだな。」

りんね「毎日だと付き合う人たちが大変ね」

勇義「あはは。そんなこと気にしてたら鬼はやってけないさ!」

クロ「少しは気にした方がいい気がする…」

メリー「前にいた鬼さんとは違うわね。」

勇義「萃香の事かい?」

福太郎「いや、萃香ちゃんは勇義さんと似てまっせ」

勇義「アレとの付き合いは長いからね。で、じゃあ、他の鬼ってのは?」

福太郎「はい、俺、歪業いうんやってましてね。」

勇義「なんだいそりゃ?」

福太郎「ええと、人間社会で暮らしたい妖怪さんのサポートする仕事なんですわ。基本的なことから人間らしい行動とかやったらいかんこととかを教えていくんスわ。」

メリー「鬼さんとかネコマタさんとかね」

勇義「へー、なんだか大変そうな仕事じゃないか」

福太郎「ええ。でも、これはこれで楽しいことも多いんですわ」
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