ｰ福太郎の部屋ｰ

ラム「ところでアナタ」

勇義「このノンアルコールビールの存在ってなんなんだい?」

福太郎「お酒飲んだつもりになるための存在かな」

勇義「意味が分からない」

ラム「ちょっとこっち無視するんじゃないわよ」

勇義「ん?もしかして私かい?」

ラム「そうよ。鬼なのよね」

勇義「鬼だよ」

ラム「ふーん…」

福太郎「どないしたん?」

お仙『ぉっぱいのサイズが羨ましいとカ』

ラム「黙れ」
ゴッ!
お仙『いーたーイー』

クロ「痛くねぇだろ」

お仙『心ガ』

クロ「うるせぇ」

勇義「それで本物の鬼の私に興味があるのかい?」

ラム「あるちゃあるけど……やっぱりいいわ」

福太郎「どないしてんです?」

ラム「いや、本当に柊の葉とかイワシの頭とか効果あるのかって思ったんだけど。この鬼を見てたら効果なさそうだと思ってね。」

勇義「あー、効果ない事もないが、私なら普通にどうにでも出来る」

福太郎「効果あるんや」

勇義「チクチクしたものは痛いだろ?」

クロ「アンタ痛み感じないだろ」

勇義「痛みは感じるよ。生きてるんだから」

お仙『死人に舐めんな!』

クロ「舐めてねぇよ。」

ラム「効果あるんだ…」

勇義「私は平気だけどな。」

ラム「じゃあ、籠目とかも効果あるの?」

勇義「あー、アレな」

メリー「かごめ?」

福太郎「籠目。竹なんかを編んだ籠の網の目な。その籠目を模した連続文様は魔除けの効果があるっていわれとるよ。」

メリー「えーと?」

福太郎「要するに籠の目って六芒星、五芒星に見えるやろ。アレに魔除け効果があるって話し」

メリー「へー。そうなんだ」

福太郎「昔は行事の際には屋根に籠を乗せたりしとったんやで」

ラム「詳しいわね」

福太郎「こんくらいはちょっと本読んだらね」

勇義「まぁ、私は平気だけどな」

福太郎「鬼つえー」

メリー「それより私、お姫様の話し聞きたい」

勇義「お姫様?」

メリー「さっき何か姫っていったじゃない」

勇義「姫……あ、橋姫のことか」

メリー「それ!どんなお姫様なの」

勇義「どんなって……」

福太郎「橋姫いうんは橋にまつわる日本の伝承に現れる女性、鬼女、女神のことやで」

メリー「なんで鬼女?!」

ラム「鬼子母神だって鬼って入ってるでしょ。鬼は恐ろしいバケモノの象徴だったり神様だったりするのよ」

メリー「そうなんだ。」

勇義「まぁ、パルスィは可愛い女だけどな」

福太郎「パルスィ?」

勇義「橋姫の名前だ。水橋パルスィ」

福太郎「つまり……パルパルさんか」

ラム「その速攻でヘンなあだ名つけるのやめなさい。」