第捌夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

ラム「……」
ペトッ
お仙『あーン。』

ラム「……」
ペトッ
お仙『あーン』

ラム「次喘いだら額に札はって黙らせるわよ」

お仙『雰囲気を出そうかト』

ラム「なんの雰囲気よ」

勇義「あれで治るのかい?」

福太郎「治るっぽいですよ。というても、俺は専門外なんですけどね」

勇義「私も壊すのなら得意なんだけどな」

クロ「だろうな。っていうか、壊すオンリーっぽい」

勇義「あっはっは。そんなに褒めないでくれ」

クロ「褒めてねーよ」

ラム「はい、終わり」

福太郎「御苦労さんです。」

ラム「一時間くらいしたら完治すると思うわ。」

福太郎「良かったな。お仙」

お仙『おーウ!』

ラム「動くんじゃないわよ。一時間はそのままでいなさい。」

お仙『えー、お風呂ハ?』

ラム「入らなくても死には死なないでしょ!」

クロ「そもそもそいつ死んでるし」

お仙『私は綺麗好きなんダ』

クロ「だから死体が何いってんだよ」

勇義「だったら私が身体ふいてやるよ」

クロ「そのままバラバラになる落ちが見えてるからやめれ」

ラム「やっぱり黙らせとく?」

福太郎「まぁまぁ、動けんのやったら話ぐらいしたいもんですやん」

お仙『イエスアイアム』

クロ「……」

勇義「いやぁ、道士の嬢ちゃん。手間かけたね」

ラム「嬢ちゃんて言う歳じゃないわよ」

お仙『そこそこいい歳ダ』

ラム「いい歳って言い方はやめなさい!」

勇義「そうなのかい?」

福太郎「見た目はああやけど、俺と同い年くらいです」

勇義「へー。じゃあ、酒もイケる口かい?」

ラム「まぁ、普通に飲めるけど」

勇義「じゃあ、飲むかい!」

ラム「まだ昼間よ」

勇義「昼間だから飲むんだろ?」

ラム「……」

福太郎「朝やったら?」

勇義「朝の目覚ましに飲む」

クロ「……夜は?」

勇義「晩酌と寝酒」

ラム「飲みっぱなしじゃない」

勇義「あっはははっ!いいじゃないか飲みっぱなしで!」

福太郎「鬼理論」

ラム「頭痛くなってきたわ」

勇義「そういう時は酒を飲むといい」

ラム「アル中じゃない!!」

福太郎「着つけ薬的な」

ラム「ならないわよ!」
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