第捌夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

輝夜「そういえば、そろそろお花見の時期じゃない?」

福太郎「残念」

輝夜「へ?」

クロ「花はもう大分散っちゃってるよ」

輝夜「なーんだ」

福太郎「まぁ、探せばまだ少しくらいのこっとる場所もあるかもやけど」

輝夜「それはめんどくさいわ」

クロ「……」

お仙『お姫様のくせにものぐさだナ』

輝夜「お姫様って言うのはそういうモンでしょ」

お仙『そんなことはなイ。例えば桃の姫はいつも攫われてる風だけど全然自力でどうにかできる力を持っているシ』

福太郎「せやね。」

お仙『さらに、お城の壁をブチ壊して脱出すル』

福太郎「うんうん」

お仙『モニカ姫に龍神烈火拳を覚えさせル。』

福太郎「体術縛りなら確実やね」

クロ「話が見えねぇよ」

輝夜「……なるほど」

クロ「なんでお前は納得してんだよ!」

輝夜「でも、ほら、私は正統派お姫様だから。そういうタイプとは別なのよ」

クロ「なにが正統派だ……」

お仙『なるほド』

クロ「……なぁ、殴っていいか?」

福太郎「まぁまぁ、なんでもかんでも殴って解決しようとしたらアカンよ」

輝夜「そうよ」

お仙『まったくダ』

クロ「オラァ!」
ガスッ!
お仙『いーたーイー』

輝夜「それよりゲームしましょう。っていうか、やらせなさい」

福太郎「ほんなら……ぷよぷよ」

輝夜「落ち物系は昨晩やり込んだからもういいわ。別の」

福太郎「んー、一揆、コンボイの謎、スペランカー……」

輝夜「何故かしら、その名前からは理不尽な気配を感じるのは」

福太郎「……ははっ」

お仙『屈指の難ゲー』

福太郎「難しい+理不尽ゲー」

輝夜「そういうのは望んでない」

福太郎「ほんなら……後何があったかなクソゲー」

輝夜「普通のゲームをやらせなさいって言ってるのよ!」

福太郎「ほんでも、クソゲーの笑いの爆発力は半端ないですよ?」

輝夜「そんな笑いは求めてないわよ。もういいわ、勝手にやらせてもらうわよ」

福太郎「ええですけど、ロマサガします?ロマサガ」

輝夜「……勝手にやるっていい出したら勧るのね」

福太郎「お約束ってありますやん」

クロ「今のは違うだろ」

輝夜「まぁ、なんでもいいわやってやろうじゃない。だけど、私は適当なゲームだとすぐクリアしちゃうからね。」

福太郎「はいはい」

クロ「今何かフラグが立った気がする」
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