第捌夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

福太郎「桜も終わりやな」

クロ「そうだな。」

すっきー『桜が終わったってことは完全に春なんすね~』

お仙『温かくなるといろいろ気をつけないとナ』

メリー「色々って?」

福太郎「腐らんようにとか」

お仙『そうダ!』

クロ「正解かよ…」

福太郎「……食べ物の話しやで?」

お仙『そうだゾ』

クロ「……ああ、そっちか」

お仙『なにが腐ると思ったんダ?』

クロ「……」

お仙『ねーねー、なにが腐ると思ったノー?ねーネー!』

クロ「うるせぇ!」

福太郎「まぁ、しゃーないな」

すっきー『しゃーなしっすか?』

福太郎「実際俺も半分はお仙が腐らんようにっていう意味でいうたし」

メリー「もー、ご主人様ったら」

福太郎「はっはっ、ナイショな」

クロ「普通に聞こえる距離で話してるだろ」

お仙『私は大丈夫ダ。……たぶン』

クロ「多分かよ」

ふわっ…
福太郎「んっ、ええ夜風やな」

輝夜「月も綺麗ね。」

福太郎「ホンマですねぇ……ん?」

メリー「え?」

すっきー『は?』

クロ「あぁん?」

輝夜「うふふっ」

福太郎「てるよさん……。」

輝夜「かぐやよ!」

福太郎「また、いらしたんですか」

クロ「そういえば……0時か。」

輝夜「遊びに来ちゃった。見ない間に新しい娘が増えてるわね。こんばんわ、いい夜ね」

お仙『おー、お姫様みたいダ』

輝夜「ふふっ、みたいじゃなくて本物のお姫様よ」

福太郎「え?」

輝夜「その「えっ」ていうのどういう意味かしら?」

福太郎「深い意味はないですよ」

お仙『質問していいカ?』

輝夜「なにかしら?」

お仙『桃太郎と結婚したのカ?』

輝夜「……はい?」

お仙『桃太郎と結婚してないのカ?』

輝夜「……この娘がいっている意味が分からないのだけど?」

福太郎「んー、どう説明したらええかな。そういうCMがあるんやけど……とりあえず違ういうてくれたら納得するんで」

輝夜「違うわ」

お仙『なんだ、そうなのカ』

輝夜「竹から生まれたかって聞かれることはあったけど、桃太郎と結婚したかどうかとかは初めて聞かれたわ…」

福太郎「後でそのCM見せますわ」

クロ「見せなくていいだろ……っていうか、アンタなんで来た」

輝夜「遊びに来たに決まってるでしょ」

クロ「ああそう…」
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