ｰ集合墓地:あやかし屋ｰ

福太郎「毎度」

骨女『いらっしゃいまし～』

クロ「しっかりやってるか?」

骨女『おや、クロ様も』

福太郎「その後、調子どう?」

骨女『ぼちぼちでんなぁ』

福太郎「そーでっかー」

クロ「おい、エセ関西人」

福太郎「生関西人です」

クロ「生ってなんだ生って」

骨女『何かヤラシイですね』

クロ「やらしかねーよ。」

骨女『何にしましょうか?』

福太郎「メニュー増えた?」

骨女『はい、簡単なお茶菓子や軽食が増えましたよ』

福太郎「ほんならお茶とお茶菓子ふたり分もらおかな」

骨女『オーダー、お茶とお茶菓子二人前～』

抜け首「あいよー」

ろくろっ首「福君いらっしゃい～」

福太郎「どーも」

ろくろっ首「ええと～、ゆー君は?」

福太郎「んー、すんません。今日は一緒ちゃうんよ」

ろくろっ首「そうなんや～。福君とゆー君ていつも一緒って感じがしてたわ～」

クロ「あんなのといつも一緒でたまるか」

福太郎「クロが言うんや」

クロ「間接的に迷惑がかかるのは私だからな」

二口女「はっはっは、確かにそうかもね。」

絡新婦「アイツは来なくていい。女の敵だ。」

クロ「クンクン……虫か?」

福太郎「絡新婦さん」

クロ「ほう。珍しいな」

福太郎「そーなん?」

クロ「私は蟲の妖怪はあまり見たことがない」

骨女『ですって』

絡新婦「同族は確かに少ないのよね…。あぁ、でも、ここの近くに「雨」っていう古参の蜘蛛妖怪がいるらしいわ」

福太郎「へー」

クロ「ほー」

絡新婦「話し聞くきないな」

福太郎「そんなこともないよ。」

骨女『はーい、お団子とお茶お待ちです』

福太郎「どうも」

クロ「……普通の団子とお茶だな」

骨女『よくわからない物を揚げたものとかもありますよ?』

クロ「なんだよそれ…」

骨女『よく分からない物なんし』

クロ「……」

福太郎「頼む?」

クロ「全力でいらん」

骨女『あんまり人気ないんですよね。』

クロ「今すぐ辞めろ」

福太郎「んー、でも目を引く商品ってやっぱりあったらええやん」

クロ「目を引くだけで、そのあと存在を引くメニューなんていらないだろ!」

骨女『まぁまぁひとつ召し上がってくださいな』

クロ「絶対にいらねーよ!!」