ｰ集合墓地:あやかし屋ｰ

福太郎「こっちが小指かな」
カチャカチャ

悠「ふぅ、胴体は完成だ」
かちゃかちゃ

骨女『あぁ、男性に身体を弄り倒される……///』

義鷹「この骨、なかなか図太いな。こんなバラバラで」

悠「っか、お前ら全員弱過ぎだろ」

骨女『まぁ、私ら若輩も若輩の雑魚妖怪ですから』

義鷹「だろうな。しかも、生粋妖怪は絡新婦とお前で、そっちの首姉妹と二口女は元人間。霊力も並以下だ」

悠「っか、義鷹はなんでこの店に?あんまりこういうところに来るタイプじゃないだろ」

義鷹「ふーー……おい、灰皿くれ」

福太郎「どうぞ」

義鷹「んっ、すまんな。仕事できたんだよ」

悠「仕事?」
かちゃかちゃ

義鷹「妖怪専門の店が出来るから、そこの視察にいってくれってな。」

骨女『おや、視察ってお兄さんが視察の方でしたか私はてっきり福太郎さんのことだと思っていました』

福太郎「ちゃうよ。よし、両手完成」

悠「チェーンジゲッター!」
ガチャン!
福太郎「タイミングを合わせる!」
ガチャン!

義鷹「お前の身体で遊ばれてるぞ」

骨女『何だか少し気持いいです』

義鷹「ああそうかい…」

福太郎「よし、完成したな」

悠「難易度の高いパズルだった。それで視察の仕事だっけ?」

義鷹「そうだ。人喰い妖怪が人間を料理して振るまってたりする場合もあるからな。」

福太郎「堂々と視察いうて隠されたりするんちゃいますのん?」

義鷹「そういう店だったら入ってすぐに匂いで分かるんだよ」

悠「さすが、義鷹。万能」

義鷹「ふんっ。どうでもいいがコイツら今日から店開きなのに全滅してるのはいいのか?」

悠「……料理は?」

骨女『今日はむりぽげですね』

福太郎「んー、残念」

悠「仕方ない台所借りるぞ」

義鷹「まさか、作るのか?」

悠「なんか意地でも天ぷら定食食いたくなってるんだよ。」

福太郎「焼き魚定食もよろしゅう」

義鷹「俺は……なんでもいい」

悠「じゃあ、よくわからないものを揚げたものな」

義鷹「あぁ」

悠「義鷹は問題なしだった……か」


～調理中～


「「「いただきます」」」

骨女『ろくなおもてなしが出来ず。お許しください』

抜け首「半分はコイツのせいやっちゅーねん」

ろくろっ首「うちらみんなやられてしもたからな～ふへへ」

二口女「ところでご存知かな、キミたち。霊能ある人間は打ち負かした妖怪を下僕に出来るそうだ。つまり今ここにいる全員を好きに出来るのだよ?」

絡新婦「ななな、わ、わらわはそんなことしらんぞ!そもそも負けていない!」

悠「そうなのか?」

義鷹「そうだな。お前だって座敷わらしを捕えてるだろ。霊能ない癖に」

悠「捕えてるつもりはなかったんだが……」

福太郎「俺でいうたらすっきーとかメリーちゃんとかがそうなんかな」

義鷹「そっちの絵描きは霊能があるからそうだろうな。」

福太郎「ふーん、まぁ、下僕はいらんけどな」

悠「そうだな。一回蜘蛛女はちゃんと礼節を教え込んでやってもいいけど」

絡新婦「変態が!!」

悠「まさかの変態扱い」

抜け首「変態やろ」

ろくろっ首「ちょっとエッチなだけやんなぁ～」

悠「あれ?」

骨女『福太郎さんはセクハラしないんでなんし?』

福太郎「んー、悠よりはせんかな」

二口女「私は十分された気がするんだがねぇ…」

福太郎「今度おわびにおにぎりもってきますわ。」

二口女「ふふっ、楽しみにしているよ」

義鷹「とりあえず……問題はなさげだな」