第捌夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

悠「んー……」

福太郎「どかした?」

悠「合法的に腹筋を舐める方法はないかなって」

福太郎「男の?」

悠「女の」

福太郎「んー、難しいな」

クロ「何の話しをしてんだよ…」

悠「合法的に腹筋を舐める方法の模索」

クロ「なんかの病気だろお前」

悠「口内炎が少々」

福太郎「それは肩こりからちゃう?」

悠「そんな気がする。おい、座敷童子っぽいのご主人様の肩とか揉みなさいよ」

恋「っぽいっていうのやめい!」

悠「座敷童子(笑)?」

恋「喧嘩うっとるだろ」

悠「おれが喧嘩を売るときはもっと直接的に売る」

福太郎「おー、男らしい」

メリー「違うと思うの…」

クロ「座敷わらしっぽいのでいいんじゃね?」

恋「お前は犬と言われてもいいってことじゃな」

クロ「犬じゃねーよ!」

悠「犬じゃん」

クロ「ぶっ飛ばすぞ!!」

福太郎「まぁ、ええやん」

クロ「よくねーよ!何も良くない!!」

恋「まったくじゃ」

悠「何度も何度もいってきたけどな。座敷童子っぽいことしてくれたらおれだって認めるよ」

恋「座敷わらしっぽいってなんじゃ」

福太郎「着物でオカッパ」

メリー「バッチリそうだよ」

悠「ピンクのミニスカ着物だけどな」

恋「別にええじゃろが」

福太郎「あとは……ひとが寝静まったら天井とか走る?」

恋「それは座敷わらしかえ?」

クロ「別の妖怪っぽいな」

福太郎「ふと、見上げてたら天井にぶら下がっとる」

恋「怖いわ!!」

メリー「座敷わらしっていうか、天井下り?」

悠「いや、天井下りは恋みたくちんちくりんじゃなくて巨乳で腹筋が割れてる」

恋「蹴り飛ばすぞ!」

クロ「っていうか、今の説明のどこに天井下り要素があった」

悠「だってそうなんだもん」

福太郎「他に座敷わらしっぽいことというたら……三回の右から三番目の女子トイレで三回ノックしたら返事をする」

恋「それはトイレの花子さんじゃろ」

悠「同じオカッパ妖怪だろ」

恋「お座敷とお便所じゃ全然違う!!」

クロ「便所妖怪って……」

お仙『っていうか、そもそも幸運を呼ぶのが座敷わらしの根源じゃないのカ?』

悠「それが出来たら座敷童子(笑)なんて呼んでないよ」

恋「それなりの誠意を見せん相手を幸運になど出来るか」

悠「こんなに努力家のおれに言う台詞かソレ?」

恋「世界中の努力家に謝罪しろ」
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