第捌夜『福太郎の不思議な日常』

ー池袋界隈ー

クロ「なんで私がお前と買い物に出ないといけないんだ」

お仙『腕組ム?』

クロ「もぎ取って捨ててやろうか…」

お仙『じゃあ、足を組むカ!』

クロ「足組んでどうやって歩くんだよ!」

お仙『……手で?』

クロ「ひとりでやってろ」

お仙『あーん、待ってヨー』

クロ「気色の悪い声を出すな!」

お仙『デッテイウゥー!』

クロ「ぶっ飛ばすぞお前!」

メフィスト「おや。」

お仙『おー、メフィストの旦那。チィース』

メフィスト「どうも、ご機嫌麗シゅう」

クロ「あぁ、どうも。」

メフィスト「ガールズで和気あいあいとお出かけデスか?」

クロ「そう見えるのかアンタ」

メフィスト「見えマスね」

クロ「眼科行け」

メフィスト「Hahaha~」

お仙『メフィストは何してるんダ?』

メフィスト「えぇ、ちょっと……」

メイド「先生~。待ってくださいよー」

クロ「メイド…」

お仙『メイドダ。』

メフィスト「えぇ、私のメイドデスよ」

クロ「あんたの…?」

お仙『これは犯罪の匂いがすル』

メフィスト「Oh~それは大きな誤解デースよ!彼女は見た目は人間デスが、悪魔デスからね。」

お仙『悪魔なのカ?』

ピー「小悪魔のピーですわ~。二百年ほどメフィ様のメイドをしておりますの~。」

クロ「二百年……アンタの歴では長いのか短いのか分かんないな」

メフィスト「ピーは長いほうデスよ。小狡くて賢いのデ、私のコレクションに食べられてない。」

クロ「どっから突っこんだらいいか分かんねぇ」

お仙『小悪魔っていう割にはでっかいナ。胸とカ。』

ピー「これは人工有機ボディなんですわよ~。私は本当に小さな悪魔ですわ~。」

クロ「人工有機ボディ?」

ピー「私の口をちょっと見ててもらえますか~?」

クロ「口?」

お仙『お口?』

ピー「んふふ、あーー……げぼっ!」

クロ「!?」

お仙『おー……口の中からメリーサイズの女の子が出てきタ』

ピー「「こっちが本物の私なんです~。」」

クロ「分かった。わかったから戻れ。普通に怖い」

ピー「「そうですかぁ~。じゃあ、失礼しますわ~」ゴクンッ」

メフィスト「ピー本人はとても弱い小悪魔デスが操作系の魔術が得意なんデス。ただ、操り続けると操られる生き物はどんどん衰弱していくのデ、この人工有機ボディを与えマシた」

クロ「いろいろゾッとするわ…」

ピー「でも、この姿はメフィスト様の趣味なんですわよ~。イヤラシイですわよね~。スケベオヤジですわ~。」

メフィスト「……」

お仙『おぉ、小悪魔っぽいナ!』

クロ「感心するところが違うだろ」
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