第壱夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋:トイレー

悠「ふー……ん?」

おっさん?「じっ……」

トイレで用を足していると、窓から変なオッサンに覗きこまれ、出かかってモノが引っ込んでしまう。殺意が湧く。


がちゃ……パタン


ー福太郎の部屋ー

福太郎「おかえり……なんでズボンはいとらんの?」

悠「いや、それより聞いていいかな」

メリー「穿きなさいよ!!」

悠「いや、マジでさ……トイレに入ってたら変態親父に覗きこまれたんだが……いくら、おれのモノが立派だからってオッサンに見られても殺意しかわかないんだが」

メリー「覗き?!」

福太郎「悠のってそんな立派なん?」

すっきー『ど、どこに興味もってるんすか!!』

福太郎「冗談はさておき……うちのトイレの窓の外は……足場無いで?」

悠「言われてみれば……」

恋「それはトイレを覗くのが趣味の「加牟波理入道(がんばりにゅうどう)」という妖怪じゃ。」

福太郎「へぇー……」

すっきー『……変態親父とどう違うんスか?』

恋「…違わないやもしれぬが。しかし盲目の妖怪ではある。というか、はけ//」

悠「なんだ、見えてないのか、どうりでおれのモノをみて驚かないわけだ。それなら許せない事もないが。」

福太郎「そこまでなんや……。ってか、妖怪出たね。」

恋「ちょっと待て、このままでは恋が用を足せないから、とっとと追い払ってくれ。」

悠「なんで?」

福太郎「盲目ならええんちゃうの?」

恋「おぬしらは女子トイレの擬音装置の意味を知らぬのか//!」

悠「田舎者のくせに変なところで都会派だな」

福太郎「追い払うって……どつくん?」

恋「物理的に解決しようとするな……『加牟波理入道ほととぎす』と唱えれば退散する」

悠「なんの冗談か」

福太郎「まぁまぁ、一応家主やし俺がやってみるわ。」

恋「あの、できるだけはよう頼む……」

悠「トイレ行きたかったのか」

恋「うっさい//」





ー福太郎の部屋:トイレー

福太郎「ふー……あっ」

加牟波理入道「じっ」

福太郎「ホンマに出た……よし、えーと確か、がんばる入道漢(おとこ)です」

褒めてしまった。

加牟波理入道「ふんっふんっ!!!」

凄い身を乗り出してきた。張りきってるようだ。なんか……もうどうでもよくなってしまった福太郎。



がちゃ…パタン

恋「追い払ったかや」

福太郎「んー……問題ないかな」

恋「ほっ」

福太郎「……ちょっと公衆トイレ行ってくる」

悠「あ、おれも」

福太郎の部屋では、しばらくして、恋の悲鳴が聞こえたそうな……。











おまけ

ー公衆トイレー

悠「あれ……」

福太郎「お……」

悠「まさか、いやー、福太郎さん、これは立派な……」

福太郎「いやいや、悠さんもゴツイんを……」

悠「いや、マジか……まさか、おれと張りあえるとは……」

どーでもいい会話があったそうだ。
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