第捌夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

りんね「んんー、いい匂い」

クロ「やっと起きたか」

ラム「食事の匂いで起きるって……子供か」

メリー「子供…」

すっきー『子供…』

のっぺら娘「子供…」

ラム「なによ!」

お仙『ラムが子供っていうと普通に違和感があル』

ラム「アンタ、壺に封じて天ぷらにするわよ」

お仙『いやン』

福太郎「おはようございます」

りんね「おはよー…。あら、腕が…」
ぷーらんぷらーん

福太郎「自力で戻せます?」

りんね「大丈夫よ。このくらいならちょっとしたら治るわ」
ぷらーんぷらーん

のっぺら娘「あの、あちらの女性。両腕が完全らへし折れてますけど」

クロ「あぁ、問題ない」

のっぺら娘「問題ないんですか?!」

クロ「あれは不死なんよ。脆いけど再生も早い」

のっぺら娘「不死って…」

りんね「すっかり眠っちゃったわ」
きゅぴん!

のっぺら娘「ホントだ。もう治ってる…」

福太郎「よう寝てましたよ」

りんね「なんかね。温かくて柔らかいものを抱き締めてる夢見たわ」

クロ「実際に抱きしめてたからな。」

ラム「はぁぁ……。」

りんね「え?」

福太郎「それより、朝ご飯にしましょ。おにぎりと海苔と素味噌汁です」

りんね「あら、美味しそう」

クロ「これはいいのか…」

りんね「昨日食べすぎちゃったしね。」

お仙『私もちょっと食べ過ぎタ』

クロ「お前は本気で食べ過ぎてだろ」

お仙『でも、まだ頑張れタ』

クロ「胃が破裂するぞ」

お仙『その時は縫ってくレ』

福太郎「リアル外科手術」

ラム「食事前にやめなさい」

のっぺら娘「いただきます」

りんね「はい、いただきます。あら、アナタは?」

のっぺら娘「あ、私は……」

福太郎「ぺら子さんです」

りんね「そう。ぺら子ちゃんっていうの」

のっぺら娘「えーと……」

クロ「安定のぺら子だな」

メリー「でも、ぺら子ってペコちゃんみたいで可愛いよね。」

福太郎「ぺ子でもイケるしな」

のっぺら娘「……」

ラム「これがここの洗礼よ」

のっぺら娘「名前いじりっていつぐらいまで続くんですか?」

ラム「終わらないわね。私も今でもたまにされるし」

のっぺら娘「なんて弄られるんですか?」

ラム「ズズッ……味噌汁美味しいわね」

のっぺら娘「あ、あれ?」

福太郎「この人はチ……」

ラム「黙りなさい」

福太郎「お口チャックノリス」

ラム「アンタも余計なこと聞かなくていいの」

のっぺら娘「は、はい…」

メリー「チャックノリスって誰?」
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