第捌夜『福太郎の不思議な日常』

ー池袋:商店街ー

お仙『にーく、にーく、ミート♪』

クロ「どんな歌だ…」

福太郎「肉の歌……かな。」

クロ「最後だけミートだし」

福太郎「まぁ、肉やな」

クロ「あと、音程が酷い」

福太郎「音程が来いパターン」

お仙『えっ、スカウトが来ル?』

クロ「いってねぇよ!来るのは騒音の訴えだよ!!」

福太郎「んー、聞き続けたら癖になるかも知れんで?」

クロ「それただの洗脳中毒だろ」

お仙『アイドルの歌はそういうもんだロ』

クロ「そうだけど、お前がアイドルを語るな」

福太郎「いや、クロも認めたらダメやろ。」

お仙『アッ!』

クロ「今度はなんだ?」

お仙『ラムダ』

福太郎「ドライヴ?」

お仙『ラムだ・ドライヴ!!』

クロ「うるせーよ。もう何か色々うるせーよ。」

ラム「……」

福太郎「んっ、目があった」

ラム「…………」

福太郎「おかしいな。目があっとるのに声掛けられへん」

クロ「知り合いと思われないようにしてるんだろ」

お仙『なら釣ろウ』

クロ「釣る?」

お仙『恥ずかしがり幼女』

ラム「誰が幼女だ!」

クロ「釣れたよ」

福太郎「へい、彼女一緒に肉食わへん?」

ラム「あんた達、もう少し会話をする努力しなさい」

クロ「諦めてくれ」

ラム「……それでなに?」

お仙『にーく、にーく、ミート♪』』

ラム「どんな歌よ」

クロ「それもういった」

ラム「……なんで最後だけミートって英語なのよ」

福太郎「それもいうたよ」

ラム「…………音程が酷い!!」

お仙『ここまでテンプレ。って、誰の音程が酷いダ!!』

「「お前だよ!!」」

福太郎「まぁ、ステレオツッコミ」

お仙『いいツッコミダ』

ラム「はぁ……それで何なの?」

福太郎「ナンパです」

ラム「は?」

福太郎「ウチで焼き肉するんですけどご一緒にどうです?」

ラム「あの部屋で焼き肉?」

福太郎「画材は避難させます」

クロ「一応それは大事にするんだな」

福太郎「そらまぁ、大事な道具やし」

ラム「焼き肉ねぇ……」

福太郎「んっ、まぁ気が向いたらどうぞ」

お仙『次なに買うんダ』

福太郎「胃薬とバファリンとウコンドリンク」

クロ「食い過ぎと二日酔い者が出ること前提か…」

お仙『胃が破裂したら縫ってくレ』

クロ「嫌だ!」
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