第七夜『福太郎の不思議な日常』

ー小鳥遊邸:車庫前ー

福太郎「というワケ出来ました」

真桜「随分と……行動が早いななの」

福太郎「どうも」

真桜「あと、知らない顔と知った顔が混じってるななの」

恋「た、ただいま」

クロ「大神クロだ」

お仙『笠森、御堂、お仙ダ』

真桜「ミドルネームかなの?」

福太郎「本名、笠森お仙、都合御堂お仙ってことで」

真桜「なかなかワケ分からずだななの。そもそも、笠森お仙は江戸谷中の笠森稲荷門前の水茶屋「鍵屋」で働いていた看板娘の名前だろなの。」

クロ「何か皆知ってるけど、そんなメジャーなのか?」

恋「恋はよく知らん」

福太郎「まぁ、ええやん」

真桜「まぁ、いいなの。それでまさか倉庫を調べに来たのかなの。」

福太郎「ええかな」

真桜「悠がいったのかなの。」

福太郎「んーん。」

真桜「…………いじったあと片づけていくなら良いなの。」

福太郎「ども。ほんなら……」

真桜「あぁ、ちょっと待てなの」

福太郎「ん?」

真桜「ゴミ袋持ってくるなの。」

福太郎「あぁ、本格的に片づけさせられる系やな」

真桜「ギブ&テイクなの」

クロ「しっかりしてんなぁ」

恋「しっかりし過ぎ取るくらいじゃ…」



ー小鳥遊邸:車庫倉庫二階ー

福太郎「めーっちゃごちゃごちゃしとるな」

クロ「なんでもかんでも詰め込み過ぎだろ」

お仙『カビ臭イー!』

クロ「なんでテンションあがってる…」

真桜「窓は開けたから好きにしていいなの。」

恋「なんで真桜はそんな遠くで椅子に腰かけてる?」

真桜「監督なの。ついでに埃とかかぶりそうで嫌なの。」

クロ「あの小娘……」

恋「やめい、聞こえたら物理的に酷い目に合わされるぞ。この前も後楽が岩に後頭部叩きつけられたんじゃから」

クロ「何したらそうなるんだよ…」

福太郎「ほんなら、真桜ちゃん。これもっといて」

メリー「……」

真桜「なんだこの人形はなの」

福太郎「えーと……スタンド?」

真桜「へし折るぞなの」

メリー「!?」

真桜「ん?」

福太郎「ちょっと大事な人形やから大切もっといたって」

真桜「仕方ねーななの」

メリー「ほっ…」

真桜「じっ」

メリー「……」

福太郎「さてと、ほんならやろか」

恋「うむ」

お仙『オー!』

クロ「なんでお前がやる気満々なんだ…」
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