第七夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

ぷるるる…
ぷるるる…
ぴっ!

福太郎「でんなー」

クロ「なんで三分に一回の割合でコールしてでないんだよ」

福太郎「このパターンはアレやな……携帯不携帯状態!」

お仙『携帯不携帯!!』

クロ「いや、そこに反応してどうする」

恋「まったく……」

メリー「恋ちゃんも大変だね。」

恋「本当に家におることも少ないし、どうなっとるのやら」

福太郎「んっ、どーしょーかな」

恋「いや、なんじゃ……突然訪ねて面倒事を押しつけて悪かったの」

福太郎「いやいや、もうちょいゆっくりしてってええよ。そのうち電話繋がるかも知れんし」

恋「しかし……」

メリー「何か用事あるの?」

恋「いや、特にはないが……。」

クロ「じゃあ、別にいいんじゃね?」

恋「そうかのう」

メリー「遊ぼーよ」

プルルル!
プルルル!
福太郎「ん?」

お仙『電話ダー』

クロ「わかってるよ。叫ぶな」

福太郎「はい、もしもし?」

真桜『もしもしなの』

福太郎「んっ、真桜ちゃん?」

真桜『三分おきにアホみたいにコールしてたのはお前かなの』

福太郎「んっ、そう」

真桜『一回ででなかったら悠の手元にないと思えなの』

福太郎「さーせん」

真桜『で?』

福太郎「で?」

真桜『なんの用だと聞いてるなの』

福太郎「あぁ、悠のところって古いもんとか色々あるよな」

真桜『倉庫の中にはいろいろと邪魔なものから何から置いてあるなの』

福太郎「んー、ほんなら鏡ってみたことない?」

真桜『鏡かなの?』

福太郎「そっ、何か禍々しい系の鏡」

真桜『……』

福太郎「ないかなー」

真桜『…………あるなの。』

福太郎「んっ、あるん?」

真桜『車庫の二階の倉庫で見た気がするなの。』

福太郎「ほほう。そらありがとう」

真桜『調べたいなら勝手に調べろなの。ただ、一応は悠に言っとけなの。』

ぴっ…つーつー……

福太郎「……真桜ちゃん曰く、車庫の二階の倉庫で禍々しい鏡をみたことあるそうやで」

恋「マジか」

クロ「灯台もと暗しだな」

お仙『東大デモクラシー?』

クロ「いってねぇよ!」

恋「ふむ、では……」

福太郎「暇やから俺も行くわ。物どかさないかんかも知れんし…」

クロ「着いていけばいいんだろ」

お仙『お出かけダー』

メリー「じゃあ、私も行くー」

福太郎「んっ、ほな、すっきー留守番よろしく」

すっきー『はいーっす。』
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