第七夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

福太郎「小腹すいたなぁ」

クロ「もう夜中だぞ」

お仙『むしろ夜中だからこソ』

福太郎「せやね。」

クロ「あのなぁ……」

すっきー『何か作るんっすか?』

福太郎「んー……なんかあった?」

クロ「冷蔵庫見てきてみろよ」

お仙『オッケー』
タタタッ

福太郎「足取り軽いな」

クロ「あいつも腹減ってんじゃね?」

お仙『こんなのあっタ』

福太郎「何もってきたん?」

お仙『漬け物』

クロ「……なんかびみょーなチョイスだな」

お仙『確か二』

クロ「お前が持ってきたんだろ!」

お仙『何もなかったんだヨ』

福太郎「そういえば買い物いってなかったね」

すっきー『福太郎さんって一回に買いこむ量は多いけど、そのあとなかなか買い物いかないっすもんね。』

福太郎「ひとりん時はそれで随分もっとったし。んー、ほんならコンビニでも行ってこよか」

クロ「そこまで腹減ったのか?」

福太郎「微妙な感じやな」

お仙『レッツクッキング』

福太郎「冷蔵庫になんもないのに?」

お仙『冷蔵庫外からの食材デ』

福太郎「冷蔵庫外からの食材……鼠」

クロ「やめろ」

福太郎「んっ、冗談はおいといて……カップ麺あったっけ?」

クロ「もうなかったんじゃね?」

お仙『パスタはあったゾ』

福太郎「ハス太?」

クロ「パスタったよな」

福太郎「なんか似とったんで……パスタか。せやけど、それ作りだしたらそこそこ料理料理したもん作ることになるよな」

クロ「コンビニいく気力があるのにパスタ茹でるのがめんどくさそうなのはなんでだよ」

福太郎「雰囲気」

お仙『私は食べられたら何でもいいゾ』

クロ「やっぱり腹減ってんだなお前も」

お仙『エヘッ☆』

クロ「……」
ググッ

福太郎「振り上げた拳を降ろそか」

クロ「ふん」

お仙『クロのアプローチはいつも激しいナ』

クロ「やっぱり殴っとく」
ゴンッ!
お仙『やーらーれーター』

すっきー『それでどうするんスか?』

福太郎「んー……漬け物かじろか」

クロ「なんかダラダラしてるよな」

お仙『おまえもナー』

クロ「……」
ゴンッ!ゴンッ!
お仙『二発やられター』

福太郎「パスタ茹でてあげるけん、喧嘩やめ」

クロ「腹減って怒ってんじゃねーよ!」

お仙『硬茹でデ』

クロ「リクエストしてんな!」

福太郎「クロはええの?」

クロ「いや……まぁ、どうせなら食うけど」

お仙『にへらァ』

クロ「その笑いやめろっ!!」

福太郎「すっきーは?」

すっきー『いえ、私は大丈夫っす』
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