第七夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

福太郎「そういえばそろそろ節分やね」

クロ「節分なぁ」

福太郎「絵方巻きは最近メガサイズとかあるらしいで」

クロ「なんでもかんでもデカクしたらいいってもんじゃないよな」

福太郎「それは多分妖怪の仕業」

クロ「なんでもかんでも妖怪の仕業にしてんじゃねーぞ」

福太郎「しかし、絵方巻きなのに妖怪ウォッチコラボってどうなんやろか。魔祓うためにやるのに妖怪とコラボって」

クロ「それをいったら私たちも普通に妖怪だけどな」

福太郎「せやったね。」

お仙『キョンシーの私は炒り豆効果あるのカ?』

福太郎「いや、知らんけど……どうなん?」

クロ「私に聞くなよ」

福太郎「鬼には聞くんやろうけど……そうなったら吸血鬼も鬼やんな。キョンシーは一応血を吸う幽鬼やから……んー……」

クロ「効きそうちゃ効きそうだな」

福太郎「ほんなら、今年は豆まき中止な方向にしとく?」

お仙『試しにぶつけてみてくレ』

福太郎「いやいや」

お仙『一粒二粒くらいなら問題ないサ』

福太郎「問題あったら困るやろ」

メリー「ラムさんに聞いたら?」

福太郎「せやね。今度来たらきこか」

お仙『じゃあ、私はお風呂いってくル』

クロ「風呂かよ!」

福太郎「風呂好きゃな」

メリー「ほんとに綺麗好き。」

クロ「キョンシーっぽくねぇよな」

福太郎「でも、りんねさんも綺麗好きやん」

クロ「死体系ってそうなのか?」

福太郎「さぁ」

メリー「死体って言っちゃ可哀想だよ」

クロ「今更だな」

福太郎「んっ、まぁお仙て呼んだげなよ」

クロ「呼ぶときは呼んでるだろ」

すっきー『ところで節分の話はどうなったんすか?』

福太郎「んっ、まぁそれは置いといて」

クロ「置いとくのかよ」

福太郎「次は針供養の話をしよか」

クロ「なんで針供養だよ」

福太郎「節分、バレンタイン、針供養が二月のメイン行事やろ?」

クロ「そんなメジャーじゃないだろ針供養」

福太郎「やったことはない」

クロ「ねーのかよ!」

メリー「針供養ってどんなことするの?」

福太郎「針を豆腐に刺したり」

メリー「……いったい何の呪い?」

クロ「供養っていってんだろ」

すっきー『曲がったり錆びたりした針をお寺に持っていくんじゃなかったすか?』

福太郎「たしかそんな感じ」

メリー「ふーん……だけど、ここで針って使わなくない?」

福太郎「そんなことないよ。メリーちゃんの服創るんに針使うし」

メリー「あっ、そっか」

クロ「で、針供養するのか?」

福太郎「いや、せんけどね」

クロ「ときどき、お前と話すのがすっげーめんどくさい」
87/100ページ
スキ