第七夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

ラム「お邪魔するわよ」」

福太郎「んっ、ラムさん。いらっしゃい」

ラム「暇だから遊びに来たわ」

福太郎「んー、連休ですもんね。」

ラム「そうなのよ。あ、これはい手土産の赤いの」

福太郎「赤いの……?」

ラム「苺と明太子」

福太郎「確かに赤い」

クロ「組み合わせが意味分からねーな」

お仙『苺の甘さで明太子の辛さを緩和しつつ味わウ』

クロ「同時に食うもんじゃねーよ!」

福太郎「ほんで、答えは?」

ラム「どっちも貰い物なだけよ。深い意味はないわ」

福太郎「といいつつ……」

お仙『謎が謎を呼ブ』

ラム「呼ばない」

福太郎「実は隠された暗号が」

ラム「ない」

クロ「食っていいか?」

ラム「好きにしなさいよ…」

メリー「私は苺が良いー!」

福太郎「メリーちゃんに苺って似合うよな」

ラム「そうかしら」

福太郎「あと、納豆」

ラム「意味が分からない」

福太郎「納豆に悪戦苦闘するメリーちゃんが可愛かったもんで」

クロ「悪趣味って言葉知ってるか?」

福太郎「んっ」

ラム「アンタは相変わらずねぇ」

福太郎「人間、そうポンポンっと人柄は変わりませんて。なぁ?」

お仙『まったくダ』

ラム「なんでお仙は同意してるのよ」

お仙『私もお風呂好きが変わらないからナ』

ラム「生前からそうだったと?」

お仙『生前?』

ラム「死んだことを忘れるんじゃないわよ」

福太郎「忘れたいこともある」

ラム「忘れちゃ駄目なこともあるわよ」

福太郎「せやね」

ラム「ねぇ、片頭痛とか患わない?コイツらと暮らしてて」

クロ「なんかもうそういうの突破した感じだよ」

お仙『アニマルセラピー』

クロ「おい、どういう意味だ?ん?なんで私を見てアニマルセラピーっていった?あ?」
グィッ
お仙『おーちーつーいーテー』

福太郎「アニマル言うたらミツバもおるんやけどね。あと、メリーちゃんも」

メリー「私アニマルじゃないよ?!」

福太郎「小動物」

ラム「確かに、小動物っぽいわね。」

福太郎「こんどゲージ買ってこよか」

メリー「やめて!」

クロ「この部屋にこれ以上、物増やそうとすんなよ」

福太郎「困ったら……最悪、すっきーの部屋に押し込むってことで」

すっきー『やめてくださいっす!』

福太郎「んっ、聞こえとった」

すっきー『そりゃ聞こえるっすよ…』

ラム「すっきーの部屋?」

クロ「最近、すっきーの隙間に出入りできるようになったんだよ」

ラム「へぇ…。隙間にねぇ」
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