第七夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

りんね「んーふふっ、んふふー。」

福太郎「りんねさん、出来あがっとるなぁ」

クロ「そりゃあんだけカパカパ飲んだらな。」

メリー「ずーっと笑ってるの」

福太郎「語尾に「メェ」」

メリー「……ずーっと笑ってるメェ」

福太郎「やっぱり、語尾に「メリー」にしよ」

メリー「それはおかしいでしょメリー!」

クロ「お前がお前に注意してるみたいになってぞ」

すっきー『にほんしゅっておいひーれすねぇー』

クロ「こいつはこいつで酔ってるな」

福太郎「しかし、この「魔手袋」凄いな。食べ物、飲み物もホンマに抜けるって」

すっきー『ほんとーれすねぇー』

りんね「んふふふー。」

クロ「……」

メリー「抜いた後のお酒とかってどうなってるの?」

福太郎「んーとな、このコップのお酒は……なんと水になっとる。」

メリー「お水?」

福太郎「もっと正確にいうたら無味無臭の液体」

メリー「じゃあ、食べ物は?」

福太郎「無味無臭の物体」

メリー「……何か怖いね。」

福太郎「人体には影響ないみたいやけど、この手袋しとるときはメリーちゃんには触らんようにせんとね。」

クロ「万が一に壊したりしたらどうなるかわかったもんじゃないしな」

メリー「怖いこと言わないでよ!」

福太郎「せーへんけど、万が一どうにかなったら、それこそどうにかして直すけどな。悠から誰からに力貸してもろて」

メリー「ご主人様……///」

福太郎「せやけど、この手袋したまま服とか引っ張ってみてええ?」

メリー「脱げるとか服だけ砕け散りそうだから駄目っ!」

福太郎「それ狙いで言うたのに」

クロ「酔ってんのか」

福太郎「本気で酔うほど飲む気はないよ。二日酔いとか超怖い」

クロ「……なんか失敗談でもあるのか」

福太郎「人並のリバースとか二日酔いとかはあるよ。大失敗はないけど……むしろ、ええ年こいてベロンベロンになるほど酔う勇気はないなぁ」

クロ「お前ってときどき達観してるよな…」

福太郎「いや、俺ももうちょい若かったら悪ノリで飲んどる可能性は大やけどね。それに……」

メリー「それに?」

福太郎「酔ったすっきーの醜態を見れるって楽しいし」

すっきー『えへへへーひひっー!』

クロ「……アイツの酔い方は典型的な笑い上戸だな。」

福太郎「もうちょっと肌蹴たら色々見えそう」

メリー「ご主人様!」

福太郎「男の子ですから!」

クロ「うるせぇよ!」

お仙『雪見風呂サイコー!』

クロ「テメーは昼間っから風呂入るのやめろ!」

お仙『寒かったんダ』

福太郎「正月やしええやん」

クロ「コイツは正月とか平日とか関係ないだろ」

お仙『女の子だかラ』

クロ「やかましいわ!」

福太郎「まぁまぁ、ええやん。はい、クロも飲んで飲んで」

クロ「……ゴクッ。ぶぇっ!!なんじゃこりゃ!」

福太郎「ソウルティカーしたお酒」

クロ「変なものを飲ますな!!」
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