第七夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

福太郎「カップめん色々買ってきたでー」

クロ「年越し蕎麦か」

福太郎「そそ。一応、ラーメンとうどんもあるで」

メリー「あたしは、お蕎麦で平気」

お仙『ヤサイマシマシ』

クロ「どうしてお前はそういうことは覚えるんだろ?」

お仙『ネット超便利』

クロ「こいつからネットを取り上げた方がいい気がする。」

お仙『イヤ~ン』

クロ「……」

福太郎「目と目が合い、好きだと気付いた~」

クロ「やめろ!」

お仙『ポッ///』

クロ「ポッじゃねぇ!」

お仙『ぽっぽぽぽっぽっ…』

福太郎「八尺様?」

メリー「はっしゃくさまってなーに?」

福太郎「見る人によってまちまちやけど、共通した特徴として八尺(2.42メートル)の名の通り高い身長、女性の姿をしとって、「ぽ、ぽぽぽっ」っていう独特の笑い声を出す、若い世代が見易い、目撃者は憑り殺される……とかかな。」

メリー「なにそれ、こわーい。」

クロ「いや、お前が言うなよ」

福太郎「これも有名な都市伝説やけどね。」

すっきー『そうなんすか?』

福太郎「……案外、みんな自分以外の都市伝説以外は知らんのやな」

クロ「私は都市伝説じゃないけどな」

福太郎「……」

クロ「犬でもねぇ!!」

福太郎「なんも言うてませんがな。」

コンコンッ

福太郎「ん?」

メリー「八尺様?!」

クロ「いや、普通に誰かがノックしただけだろ。」

福太郎「はいはい?」

りんね「こんばんわ」

福太郎「ばんわです。どうぞ」

りんね「お邪魔しまーす。」

クロ「アンタ、来たのか」

りんね「ひとりで年越したら死んじゃいそうだから。さびしさで……兎と一緒なのよ。」

クロ「いや、死なない。っていうか、あんた死んでるだろ」

福太郎「ちなみに兎は寂しいてもしなんし、結構凶暴な動物やで。ボーパルバニーや首切り落としの即死技持ちやし」

クロ「お前……ほんっっとその話し好きだな」

福太郎「みんなのトラウマ。」

クロ「いや、知らんけど。」

福太郎「FFの神竜、ユウナレスカ、雷避け200回、ドラクエのキラーマジンガ、アトラス、バズズ、ベリアル、バイオのハンター……」

クロ「もういいよ!」

メリー「先生はお蕎麦派?うどん派?」

お仙『ラーメンも有りだゾ』

りんね「そうねー。やっぱりお蕎麦かな。」

福太郎「意外性をついてソーメン、パスタっていうんも」

クロ「年越し蕎麦ってんだろ。」

福太郎「なんやったら、寒空の中、蕎麦食べに外行く?」

クロ「絶対に嫌だ」

りんね「ふふっ、年越しなのねぇ。」

福太郎「年越しなんですよねぇ」

りんね「今年は色々お世話になっちゃったわね。」

福太郎「んっ、こちらこそです。」

りんね「来年もよろしくね。」

福太郎「あんまり転んだりせんといてくださいね。」

りんね「うふふっ。」

クロ「いや、返事しろよ」

りんね「そうだ。時間あるし。私天ぷら揚げるわね。天ぷらそばとうどんにしましょう」

お仙『ひとつ天ぷらラーメン』

クロ「お前も抗うよな…。」

福太郎「ええでしょ。年末やし」

クロ「なんでも、それで済ませようとするなよ。」
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