ｰ福太郎の部屋ｰ

クラフト「ぶっぶっ……」

福太郎「凄いな……ずーっと、畳の目数えとる」

悠「何か楽しいらしいわ」

クロ「楽しいって…」

クラフト「数を数えていると落ちつくのだよ。それだけ、それだけは永遠のヒマつぶしだ。ふっ、くふふっ」

クロ「あぶねぇ……。コイツ、危ねぇ」

悠「でも、おれもレベル上げしてる最中はそんな感じかも。経験値という数値が溜まっていくのに一心不乱になる。」

クロ「お前はお前でなんかの病気だよ」

悠「恋の病?」

クロ「爪が剥げろ」

悠「えげつない子ねぇ」

お仙『口は悪いけど根はイイ子なんですよォ』

クロ「黙れ!」

クラフト「これは失礼…五月蠅かったかな」

クロ「いや、アンタじゃねぇけど……」

悠「あのおっさん見た目よりナイーブだからあんまりキツイ物言いはやめてやってくれ。」

クロ「ナイーブって…」

悠「もし悲痛のあまりに冒涜的な触手とか口に出すのも憚られる体液とか噴き出したら困るだろ?」

福太郎「全員のSAN値がゴリゴリ削られてくね。」

お仙『死人に効果はあるのカ?』

悠「……どうだろう」

クロ「どうでもいいが、そんな危険なヤツを連れ回すなよ」

悠「いや、妖怪系とは顔合わせしといたほうがいいかなって。一応コズミックホラー(宇宙恐怖)なんだし」

クロ「妖怪と一緒にするなよ」

福太郎「邪神と考えたらカテゴリーはクロと同じちゃう?」

クロ「私は邪神でない!」

悠「犬の妖怪だしな」

福太郎「大神だっ!!」

メリー「そう考えたら……神ってカテゴリーで同族なんじゃない?」

クロ「明らかに違うだろ!」

りんね「うぅん……みんなお願いだからもう少し静かにしてぇ…」

クロ「もう帰れよアンタ」

りんね「動けないのぉ…」

悠「返事がある、ただの動く死体ようだ」

クロ「ただの動くしたいってなんだよ!」

福太郎「ドラクエのくさった死体的な」

りんね「腐ってませんん～…」

クラフト「腐肉なのかね?」

りんね「腐ってまらんん～…」

悠「駄目だな。起きあがらない」

福太郎「まぁ、寝かせといてあげよ。」

悠「じゃあ、おれたちはクトゥルフ系のTRPGでもしようか」

クロ「なんでマジ物を前にしてそんな事をしようと思う…」

悠「窓に窓に……」

福太郎「既にSAN値がゼロッぽいな」

クロ「そいつは元から狂ってるからイイとして」

悠「良くないし狂ってないよ!」

福太郎「あの、粗茶ですけど」

クラフト「あぁ、どうも。」

クロ「お前はお前で普通だな!」

福太郎「んー、人間の状態やし。」

クラフト「ズズッ」

福太郎「普通に悪意はないっぽいし、大丈夫やろ」

悠「油断したとき後ろからバクッと…」

クロ「お前が食われろ」

悠「やだぁ!」

クラフト「食べないよ。」