第七夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

ラム「ふうぅ……咽が乾いたわ」

福太郎「まぁ、あんだけ説教したら咽も乾くでしょうな」

ラム「アンタ、反省してないわね。」

福太郎「反省してますよ。反省し過ぎてこれ以上とない戒めの呵責で縄とかでブランブランするかも知れまへん」

ラム「首吊りはもういい!」

福太郎「ですよねー」

ラム「ホントにやめてよね。」

福太郎「苦しいんはイヤなんでやりゃしませんよ」

クロ「苦しくないならやるのか」

福太郎「……」

クロ「……」

福太郎「おっと、夜も更けてきたなぁ。夕飯どうしよっか」

クロ「うぉい!」

福太郎「寒いしあったかぁて体力着くもん食べたいよな」

お仙『人肉』

ラム「……」

メリー「お仙ちゃん、はやく訂正しないとお札を束で持ってるひとがいるよ」

お仙『ジョーダン、ジョーダン、キョンシージョークダ』

ラム「アンタが言っちゃいけない冗談よ、それ」

福太郎「ほんなら芳香ちゃん」

芳香『人肉ぅぅ!』

ラム「同じでしょ!!」

福太郎「人肉はマズイんで牛肉にしよか」

芳香『人肉美味いぞぉ?』

福太郎「倫理的な意味」

芳香『りんりぃ……?』

福太郎「駄目や通じへん」

クロ「脳が腐ってんだろうな」

お仙『腐りかけが美味いんだゾ』

クロ「発酵してるものは食えるけど、腐ってるものは食えないんだよ!」

お仙『ぐぬぬヌ~』

ラム「私帰っていいかしら?」

福太郎「晩ごはん食べていきません?」

ラム「何か気がひけるわ」

福太郎「今更?」

ラム「あ?」

福太郎「渋っ……。いや、遠慮とかええんでご飯食べてって下さいな」

ラム「……それじゃあ、肖ろうかしら」

福太郎「まぁ、買い物いかなアカンのですけどね。」

ラム「そっからかい!」

福太郎「冷蔵庫なんかある?」

クロ「豆腐と白菜」

福太郎「具体的やけどその二種類て…」

メリー「卵はまだあったはずよ」

お仙『米は炊いてあル』

ラム「ちゃんとしてるんだかしてないんだか分からないわね。」

福太郎「んー、白菜と卵とご飯……お肉と豆腐とネギ買って来てすき焼きかな」

お仙『肉ー!』

芳香『肉ー!』

クロ「うるせぇ!壁の方で立ってろ!」

福太郎「ほな、すき焼きやね。ラムさん、買い物つきおーて」

ラム「いいけど、そのまま帰った方が私は早い気がしてきたわ。」

福太郎「気にしたら負けやで」

ラム「……」
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