第七夜『福太郎の不思議な日常』

ー某大学仏教部:ボランティア友の会部室ー

福太郎「結局、あの藤原冬也の執念が肉体を動かした……」

九郎「……」

谷田「ってことですかね?」

岬「そーね…でも私にはあの時まるで唐津君が動かしたよーにも見えたけどね」

九郎「え?」

岬「冗談よ冗談……どお載ってる?」

新聞を開いていた沼田が首を振った。

沼田「いんや」

谷田「載ってませんよ死体はふたりとも埋めちゃったじゃないですか」

マペット『そーそーそれにあのエロオヤジ自首するなんつってたけど…どーだかな』

ラム「今思い出しても腹が立つわ。」

福太郎「しゃーないですやん。怪我せーへんかっただけよかった思わんと」

沼田「うお~~っ!!」

牧野「どーしたの沼っち?」

沼田「あた…あた当たってるよ。」

福太郎「当たる?何が?」

沼田「例の宝くじ…300万…」

谷田「ホント!?」

牧野「どこどこ~っ!」

沼田「ほら、ここ!」

九郎「うおっ!マジだ!えーと、300万を7人でワケたら……えーと……」

ラム「約42万8500円」

福太郎「んっ、俺らにも分け前あるんや」

ラム「あるでしょ。っていうか、反応薄っ!?」

福太郎「んー、驚いとるよ?」

九郎「そんな風には見えないんだけど…」

福太郎「それより換金しにいく?」

岬「ちょ~いまって、このお金はもっと有効的に使わない?たとえば私達の才能を生かした就職先を作っちゃうってのはどう?」

九郎「就職先ぃ?」

岬「今回の事件で思いついたんだけどひとは必ずしも望んだ形で死ねるわけじゃないでしょ。そーいった不幸な死人を見つけて最後に会いたい人に会わせてあげて望み通りに埋葬してあげる会社を作るのよ。」

「「「……」」」

福太郎「はい、部外者な俺はどうなるんですか?」

岬「そうねぇ……臨時のバイト?」

福太郎「んー……有りやな」

九郎「有りか?!」

福太郎「いやー、いろいろ有ったけど個人的にはなかなか楽しかったし」

牧野「死体三昧で楽しかったって……ラムちゃんの彼氏変わってるね」

ラム「変わってるのよ……。彼氏じゃない!!」

福太郎「彼氏ではないよ。ただの友達」

ラム「……」

岬「簡潔に答えたわね」

ラム「こういう奴なのよ」

福太郎「っと、まぁ、そういうことやったら俺の分の分け前はそっちに回してもらってええですよ」

九郎「……まぁ、他にやることもねぇしなぁ」

沼田「仕事が見つかるなら悪かぁねぇか」

岬「他の人は?」

牧野「私もいいですよ」

谷田「構いません」

マペット『コイツも就職先ねーしな』

ラム「……ここで私だけ反対したらわるものじゃない」

福太郎「自分に正直に生きるいうんも悪いことやないですよ?」

ラム「やかましい!あー、もーいいわよ。オッケー」

岬「じゃあ決まりね。それじゃ私が一端預かるわ」
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