第七夜『福太郎の不思議な日常』
ー某所:墓地ー
日も落ちて電燈もない墓地は真っ暗な闇に包まれた。
唯一の明かりは沼田が持ってきていた携帯コンロの火とペンライトの細い光の筋。
牧野「沼っち、よくこんなのまで持って来たね…」
沼田「ま、何があるかわかんねーからな」
九郎「……」
福太郎「どしてん?なんか気になるん?」
九郎「いや……なんつーか…違和感があるってゆーか…彼の声が聞き取れねーんだ。さっきから」
福太郎「墓地やからいろいろ聞こえ過ぎてしまうんゃない?」
九郎「そんなもんかね……」
福太郎「そんなもんちゃうかな」
ラム「さっ、今のうちにひと眠りしときましょ」
福太郎「寝る子は育つ」
ラム「アンタその辺りの木に吊るすわよ!」
皆が寝静まるとゴルフバックのチャックがジジッ、ジジジッと音を立てて内側から開き、そこから手が伸びた……。
九郎「うわぁっ!」
沼田「んんっ…」
福太郎「……どしたん?」
九郎「はぁはぁ…」
沼田「んっ…おい死体がねえぞどうしちまったんだよ!」
ラム「もぉ……なぁに…?」
福太郎「死体がなーなった」
牧野「……は?」
谷田「誰かに持って行かれたんでしょうか」
福太郎「ゴルフバックそのままで死体だけ持っていくことはないと思うけど、もうちょい周りを……」
岬「貴方達」
「「「うわっ!!」」」
福太郎「あ、佐々木さん」
岬「何騒いでるの?」
牧野「それが…」
九郎「死体がどっか行っちまったんだ」
岬「やっぱり動いたのね」
ラム「それより佐々木さん何故ここへ?」
岬「ネットで情報を集めたら私達のOBで偶然に山川有希を弔った人がいて。なんでもその時の遺骨がどうも妙だったんで骨をひとつ持ち帰ってきたんだって……っでそれを調べてみたらなんと遺骨は人間じゃなく動物の骨だったのよ」
福太郎「それは……」
ラム「つまり山川有希の死体は葬儀中に何者かにすり替えられた…ってこと?」
九郎「そうか…じゃああいつはすりかえられた彼女の方へ行ったのか…」
沼田「…そんなら話しは早いな。奴を見つけりゃ山川有希の死体も見つかんだろ。俺に任せな」
沼田はそういうと指輪と一体型になったダウジングチェーンを垂らした。
ー???ー
「フフフフ…有希お前は私だけのものだよ」
『……』
有希と呼ばれた女性は一糸纏わぬ姿で椅子に腰かけている。しかし、その身体からは血の気ががなく。返事もない。
しかし、声をかけた男は冷たい躯の彼女を背中から抱き締めた。
同時にカリ、ガリリッと妙な音が聞こえる。
「誰だっ!誰かいるのか!!」
バンッ!
ボロボロで傷だらけの手のひらが窓を叩く。バンバンッ!と力一杯に叩き続けついに窓は割れた。そこから這いずるように侵入してきたのは……。
日も落ちて電燈もない墓地は真っ暗な闇に包まれた。
唯一の明かりは沼田が持ってきていた携帯コンロの火とペンライトの細い光の筋。
牧野「沼っち、よくこんなのまで持って来たね…」
沼田「ま、何があるかわかんねーからな」
九郎「……」
福太郎「どしてん?なんか気になるん?」
九郎「いや……なんつーか…違和感があるってゆーか…彼の声が聞き取れねーんだ。さっきから」
福太郎「墓地やからいろいろ聞こえ過ぎてしまうんゃない?」
九郎「そんなもんかね……」
福太郎「そんなもんちゃうかな」
ラム「さっ、今のうちにひと眠りしときましょ」
福太郎「寝る子は育つ」
ラム「アンタその辺りの木に吊るすわよ!」
皆が寝静まるとゴルフバックのチャックがジジッ、ジジジッと音を立てて内側から開き、そこから手が伸びた……。
九郎「うわぁっ!」
沼田「んんっ…」
福太郎「……どしたん?」
九郎「はぁはぁ…」
沼田「んっ…おい死体がねえぞどうしちまったんだよ!」
ラム「もぉ……なぁに…?」
福太郎「死体がなーなった」
牧野「……は?」
谷田「誰かに持って行かれたんでしょうか」
福太郎「ゴルフバックそのままで死体だけ持っていくことはないと思うけど、もうちょい周りを……」
岬「貴方達」
「「「うわっ!!」」」
福太郎「あ、佐々木さん」
岬「何騒いでるの?」
牧野「それが…」
九郎「死体がどっか行っちまったんだ」
岬「やっぱり動いたのね」
ラム「それより佐々木さん何故ここへ?」
岬「ネットで情報を集めたら私達のOBで偶然に山川有希を弔った人がいて。なんでもその時の遺骨がどうも妙だったんで骨をひとつ持ち帰ってきたんだって……っでそれを調べてみたらなんと遺骨は人間じゃなく動物の骨だったのよ」
福太郎「それは……」
ラム「つまり山川有希の死体は葬儀中に何者かにすり替えられた…ってこと?」
九郎「そうか…じゃああいつはすりかえられた彼女の方へ行ったのか…」
沼田「…そんなら話しは早いな。奴を見つけりゃ山川有希の死体も見つかんだろ。俺に任せな」
沼田はそういうと指輪と一体型になったダウジングチェーンを垂らした。
ー???ー
「フフフフ…有希お前は私だけのものだよ」
『……』
有希と呼ばれた女性は一糸纏わぬ姿で椅子に腰かけている。しかし、その身体からは血の気ががなく。返事もない。
しかし、声をかけた男は冷たい躯の彼女を背中から抱き締めた。
同時にカリ、ガリリッと妙な音が聞こえる。
「誰だっ!誰かいるのか!!」
バンッ!
ボロボロで傷だらけの手のひらが窓を叩く。バンバンッ!と力一杯に叩き続けついに窓は割れた。そこから這いずるように侵入してきたのは……。