第七夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

福太郎「ただいまー」

お仙『うんせ、ほいセ』

クロ「買ってきたんだな」

福太郎「んっ、買ってきたよ。お仙連れて行っといて助かったわ。ひとりで背負って来てくれたし」

お仙『乙女パワー全開ダ。』

すっきー『すっげー目立ってたでしょうね。』

メリー「きっと目立ってたと思う」

クロ「あ?アレはどうした。荷物持ちは」

福太郎「デート」

お仙『デート』

クロ「は?」

福太郎「まぁ、ええやん。それよか片付けといてくれたんやな」

クロ「ささっとだけどな。」

メリー「そもそも片づけるほど散らかってなかったしね」

福太郎「ほんなら繋げよか」

お仙『じゃあ、私はその間お風呂の準備すル』

クロ「潔癖症かと思えてくるな」

お仙『綺麗好きなだけダ。やろうと思えば泥水ダイブだってできるゾ!』

クロ「いや、知らんけど」

福太郎「ええやん、お仙が頑張って持って帰ってくれたんやし。一番風呂ぐらい」

お仙『口説かれてル?』

福太郎「全然」

お仙『フクタローはざっくりしてるよネ』

クロ「確かにざっくりはしてるけどな…」

福太郎「せやろか?」

メリー「うん」

すっきー『言い意味でも、悪い意味でもっすけどね。』

福太郎「すっきーはええ意味でも悪い意味でもひと言多いよな」

クロ「確かに」

お仙『そうだナ』

メリー「うんうん」

すっきー『そんな全員で肯定しなくても……』

福太郎「でも、ええことやと思うで」

すっきー『へ?』

福太郎「すっきーがひと言多い→セクハラするっていう一定の流れになるやん」

すっきー『なんにも嬉しくねーっス!!』

福太郎「さて、炬燵準備しよか」

クロ「そだな」

お仙『お風呂、お風呂♪』

すっきー『無視ッすか!!』

メリー「クロ、いつもやられてるからここぞとばかりにやり返したね。」

クロ「何のことだろうな」

福太郎「まぁ、結局最後はクロもいじられ役になるんやけどね。」

クロ「なんでだよ!」

福太郎「クロやからかな」

メリー「クロだもんね。」

お仙『クロだしナ』

すっきー『クロさんっすから』

クロ「お前らぁ……」

福太郎「クロ、そっち持って。運ぶし」

クロ「ギィー!」

メリー「それでもちゃんと言われたことはするクロ」

すっきー『根は良い子なんすよね。口が悪いだけで』

クロ「うるっせぇよ!」
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