第七夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

悠「えーん、えんえん、えーん……」

クロ「めちゃウゼェ」

福太郎「片してから結構経つもんなぁ」

悠「しくしくしくしくしくしく……」

クロ「だから泣くな!うっとおしい!」

悠「しくしくしくしくしくしく、四九、36」

クロ「あぁ、蹴り飛ばす。絶対に蹴り飛ばす」

悠「やってみやがれ!その足ひっつかんで舐めまわしてやるからな!」

クロ「変態がぁ!」

悠「犬っ娘がぁ!」

福太郎「んー……」

メリー「ご主人様、止めなくていいの?」

福太郎「悠が蹴られるか、クロが舐められるかのどっちかやし平気やろ。それよりコタツどうしよか」

すっきー『買い変えるッすか?』

福太郎「これから先のこと考えたら買い換えた方がええわな。とてつもなく寒ぅなる可能性もあるし」

お仙『ソレは困ル。朝起きて凍死してるのはいやダ』

福太郎「凍死以前に寝る時は立てって寝てますやん」

すっきー『いや、それ以前にもっとツッコムベきところがあるっスけど』

福太郎「ただ、買い換えるんならこのコタツ捨てにいくんも考えなな」

メリー「百目鬼襖の部屋に置いておいたら?コタツじゃなくて机として」

福太郎「ええ考えやけど、実行したらダメやろ」

メリー「だよねぇ」

お仙『普通に捨てたほうが早イ。めんどくさいと思っていることが一番早い手なんだかラ』

福太郎「心理やな。ほんなら足だけもどいて新しい炬燵見にいってこよか」

悠「おれも行くー!」

福太郎「んっ、どうなった?」

悠「蹴られたけど太股を揉みしだいてやった」

クロ「こいつ、蹴られながら揉むとかもはやゾンビだろ」

福太郎「揉むだけのゾンビやったら害がなーてええやん」

悠「ゾンビじゃないけどね。」

クロ「うるせぇセクハラゾンビ!」

悠「……悪くない」

クロ「嫌味も通じねぇ…」

お仙『負けないゾ!』

クロ「お前は何に張り合ってるんだ…」

お仙『ゾンビには負けなイ。キョンシーこそ死語の憧レ!』

クロ「憧れるか!」

福太郎「お仙の中ではキョンシーはランク高いん?」

お仙『当然ダ。吸血鬼なんかにゃ負けないゾ!』

クロ「ゾンビの話しはどうした…」

お仙『ライバルは吸血鬼ダ!』

福太郎「吸血鬼の知り合いは居らんのやけど」

悠「ドラキュラの知り合いはおれもいないな。血肉を啜るのが好きな幼女なら知ってるけど」

クロ「怖ぇよ!」

悠「白巳は怖くないよ。可愛いよ!」

クロ「黙れロリコン!」

悠「分かってないなぁ、おれはロリコンじゃなくてロリもイケる口なだけ。年上だって全然大好きだからな」

福太郎「オールマイティってヤツやね。」

クロ「こんなどうでもいいオールマイティは不要だな」
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