第七夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

こんこんっ!

悠「はーい、どなた?」

クロ「お前が出るな!」

メフィスト「おや、小鳥遊さ…」

ガチャン

悠「誰も居なかったよ」

福太郎「マジで?めっちゃシルクハットと骸骨ステッキもったダンディなひとが見えたけど」

悠「気のせいだろ」

こんこんっ!こんこんっ!

クロ「はいはい…」

メフィスト「いきなり閉めるってどういう事デスか?!」

悠「いや、ごめん、見えなかった」

メフィスト「バッチリ目が合ってたデしょう!!」

お仙『目と目がぁあぁうぅーしゅーんかぁあんに恋ーだとぉー気づいタァァ」

クロ「もはや歌ってるのか唸ってるのか分かんねぇよ!」

悠「おれも歌うのはアレだけどここまでではない」

お仙『そろそろ歌手デビューも悪くないナ』

クロ「歌手舐めんなっ!!」

福太郎「騒がしいですけど、どうぞ」

メフィスト「いえいえ、気にシマせんヨ。それよりも……こちらの方がキョンシーの?」

お仙『笠森&御堂お仙ダ』

クロ「御堂だけでいいだろ」

悠「パンティ&ストッキングみたいだな」

クロ「そのチョイスが分かんねぇよ!!」

メフィスト「ほほう……実に興味深い」

福太郎「お仙がですか?」

メフィスト「えぇ、私も色々な魔術に精通していマスが東洋の道術は詳しくないものデ。」

悠「でも、なんでもできるんだろ?」

メフィスト「ンフフフ」

福太郎「否定せんところがアレやね」

悠「悪魔怖い、インキュバスに出会いたい」

クロ「呪われろ」

アリス『ふふふっ』

悠「既に半分呪われてますがなにか?」

お仙『あんまりジロジロ見られると照れル』

メフィスト「おっと、失礼しマした。」

福太郎「それでメフィストさん、ナニカ御用でも?」

メフィスト「えぇ、フクタロウさんにお願いがあって窺いマした」

福太郎「お願い?」

メフィスト「はい。一枚絵を描いてほしいのデス」

クロ「猫の絵か?」

メフィスト「いいえ、今回は猿の絵デス」

福太郎「猿?って、シーモンキー?」

クロ「シーモンキーは猿じゃねーだろ!」

悠「ツッコミが早くなってきたな」

メフィスト「それデ、この紙の中央に猿を描いて欲しいのデス」

サッ

福太郎「わぁ……明らかに何か呪術的な模様がで縁取られとる」

悠「明らかにただの紙じゃないな。謎のオーラを感じるし…」

メフィスト「タダの紙デスよ」

クロ「嘘を着くな嘘を」

悠「悪魔が正直っていうのもおかしいけどな」

メフィスト「もちろん、タダデとはいいマせん。私のコレクションから素敵な物を差し上げマス」

福太郎「例えば」

メフィスト「人魚の木乃伊」

福太郎「胡散臭っ」

メフィスト「本物ですよ?」

悠「ソレって猿の下半身に魚の尾びれかぶせて木乃伊にしたものじゃないのか?」

メフィスト「……違いマス」

クロ「完全にネタばれてんじゃねーか」
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