第壱夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

福太郎「ジョジョブラキが倒せへん……」

悠「アレはチートモンスターだからな。個人で倒すのはキツイぞ。っても化け物は五分針とかでやるけどな」

福太郎「どっちがモンスターや分からんなぁ」

悠「まったくだわ……ふぅ」

福太郎「詰まったん?」

悠「あー……気乗りしないときは文章は進まん」

すっきー『雑誌の生原稿って初めて見たっス』

福太郎「ん、俺もや」

悠「どした?」

福太郎「生原稿初めて見たって話し」

悠「そんな大層なもんじゃないけどな……」

福太郎「いや、でも立派なもんやと思うで」

悠「福ちゃん……」

ようよう「なんだ、この妙な空気」

すっきー『あぶねーっす』

悠「しっかし……度忘れとはおれも歳なのかなぁ。店の名前を忘れるなんて」

福太郎「こん中でいっちばん年下なんは悠くんやけどね。」

すっきー『中身はおっさんだけど』

悠「分からないと余計気になる……」

福太郎「ほな、あれやってみる?」

悠「アレ?」

福太郎「取り出したる十台の携帯。これで怪人アンサーの召喚儀式を行ってみたらどうや?」

メリー「聞いたことあるわ。」


~都市伝説~

【怪人アンサー】

まず10人が円状に並び、それぞれが隣の人の携帯に、同時にかけてみます。どの携帯も通話中になるはずですが、一つだけ怪人アンサーという人物につながることがあるそうです。その怪人は9つの質問に答えてくれますが、10個目の質問は怪人アンサーからしてきます。その質問に答えられないと、携帯から手が伸びてきて、質問者の体の一部を奪っていくそうです。


~~

福太郎「まぁ、冗談やけど」

悠「面白いやってみよう」

福太郎「えぇ……。」

悠「多分……福ちゃんが側にいるならこの儀式は成功する気がするやってみよう」

福太郎「けど、危なぁない?」

悠「平気、平気。では……レッツコール!」

ピッ……

メリー「本当に繋がるの?」

悠「いや、繋がらないな……福ちゃんやってくれ。」

福太郎「俺?」

悠「うん、きっと福ちゃんなら繋がるはずだわさ」

福太郎「繋がっても怖いんやけど」

悠「平気だって福ちゃんが危ない目に遭うことは無いし。っか、やらせといて福ちゃんになんかあったらおれがメリーちゃん達に祟り殺される」

福太郎「いや、俺がうんぬんより悠が危ない目に遭うんが嫌なんやけど」

悠「福ちゃん……」

すっきー『え、なんすか……この空気』

メリー「ご主人様ダメー!そっちに踏み込んじゃダメー!」

悠「さて、じゃ、やろうか」

福太郎「せやね。策はあるんやろ?」

悠「当たり前だのスクリュードライバーよ」

福太郎「クラッカーも前衛的になったもんやな」

ようよう「兄さんら……息あってんな」

すっきー『こんな悪乗り感が微妙に心配』
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