第禄夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

りんね「こんばんわ」

メリー「あ、こんばんわ」

りんね「お久しぶり」

小傘「だれ?」

すっきー『お隣さん』

りんね「こんばんは、ええと……あなたは?」

小傘「多々良小傘です」

お仙『笠森(御堂)お仙ダ』

りんね「お二人は……妖怪?人間?」

小傘「妖怪です」

お仙『キョンシーダ』

福太郎「驚きの人間の少なさ」

小傘「完全に獲物だね」

福太郎「……傘の目玉の部分にシチューとか落してみよかな」

小傘「ごめんなさい、冗談です!」

クロ「お前色々と駄目なんだから、不意に調子に乗るのやめろよ。」

お仙『心が負けて……』

クロ「それはもういい!」

福太郎「りんねさん、早速ワインあけてええですか?」

りんね「どうぞ~」

福太郎「飲む人……っは、メリーちゃん以外やね。あっ……」

クロ「どした?」

福太郎「ワインオープナーってどこやったかな。普段ビールやし」

りんね「とってきましょうか?」

お仙『私に任せロ』

福太郎「んっ?どないするん?」

お仙『ハギッ!』
メギッ!バギンっ!

クロ「……噛み切りやがった」

お仙「ぺっ……どんなもんダ」

福太郎「ビン切りは見たことあるけど、ビン噛み切りは初めて見たわ」

小傘「すごーい」

りんね「まぁまぁ、大丈夫?口の中切れてない?」

お仙『問題なイ。切れてても痛くなイ』

りんね「だとしてもだめよ。女の子なんだから身体は大切にしないと」

福太郎「センセ、今の言葉録音して自分で聞いてから寝てくれません?」

りんね「あら、先生は身体大切にしてるわよ。誘われたからってホイホイ着いて行ったりはしないんだから!」

クロ「何の話しだよ」

福太郎「身持ちが固いんはええことやけどね」

クロ「お前も食いつかなくていい」

お仙『食いつくなら任せロ!』

クロ「物理的に食いつく話しはしてねぇよ!!」

小傘「えーと、えーと……が、がおー!」

クロ「無理矢理加わってくんな!」

メリー「怒涛のツッコミね」

すっきー『毎晩寝る前にハチミツ咽飴なめてるみたいっすよ』

クロ「咽が潰れるか血管切れるのが先か……それが私の今の心配だ」

お仙『咽が潰れても大丈夫ダ』

りんね「血管がちぎれても案外すぐに治るわよ」

クロ「お前らとだけはいっしょにすんな!お前らとだけは!」

福太郎「あっ……!」

クロ「どした?!」

福太郎「このワイン……美味っ」

りんね「ねー、美味しいでしょ。ふふふっ」

クロ「静かに飲んでろ!」
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